セルジュ・ルタンスラフィーユドゥベルラン

ラフィーユドゥベルラン
ブランド セルジュ・ルタンス
分類フローラルフローラルアンバー
季節日中
発売年月日 2013
調香師 クリストファー・シェルドレイク
原産国 フランス
詳細 公式サイト
人気の香りを分析するInstagram(@semiperfumer)も始めました

「ラ フィーユ ドゥ ベルラン」は、まるで深紅の液体そのものが薔薇の血潮であるかのようなインパクトを持ち、“冷たい金属”を連想させるクールなエッジと、“真っ赤なバラ”の妖艶さが重なり合ったオリエンタル フローラルです。一瞬で薔薇の存在感が広がりながらも、ベリー系の甘酸っぱさや、ペッパーのようなスパイス感が背後に潜むため、いわゆる「可憐で愛らしい薔薇」には収まりません。口コミでは、「雪の積もる静けさの中に咲く鋭い薔薇」「粘度のある果実味と金属臭が共存している」と表現されることも多く、ドライかつミステリアスなローズを求める方にとっては特に印象深い香りです。

一方で、肌に乗せる量や季節によっては「案外ソープ調の清潔感が顔を出す」「花びらが溶け込んだ甘さが強調され、柔らかな薔薇石鹸のようになる」という意見もあり、その時々で「メタリックな尖り」か「穏やかな甘さ」かが際立つ模様。どちらにせよ “刺々しさと魅惑” が同居する存在感は、“ベルリンの少女”というネーミングにふさわしいストーリー性を帯びています。テーマは「血と夜と雪と恐怖と栄光」。

香りの構成

  • トップノート
    • ローズ、ゼラニウム、ペッパー:スプレーした瞬間から濃厚な赤いバラの芳香が勢いよく広がり、「鉄を感じる」と言われるほどのクールで金属的な印象を含みます。ゼラニウム由来青みやスパイスが、ローズの甘美さを一瞬引き締めるのが特徴。口コミでは「ベリー系や葡萄のように感じる酸味がある」という声も。
  • ミドルノート
    • パルマローザ:このグリーン&フローラル要素が全体をブリッジのように支え、トップの鋭い個性とラストにかけて生まれる甘やかさの間をうまくつないでいます。肌との相性によっては、ここでソープ調の清潔感が顔を出す方も。
  • ラストノート
    • ハチミツ、モス、パチョリ:奥底ではハチミツがまろやかなコクを与え、バラが持つ妖艶さを深く包み込みます。モスとパチョリが加わることで、暗く沈むようなオリエンタルな奥行きと落ち着きをもたらし、甘さとクールな金属感が交錯する印象をじんわりと締めくくります。時間が経つにつれ「石鹸やベリージャムっぽい香りが前面に残る」または「鉄のようなスパイシーさが最後まで引きずる」など、肌質や温度差で変化が大きい点も魅力です。

おすすめの季節と時間帯

日中

真っ赤な薔薇と深みのあるパチョリ、ハチミツなどの要素が合わさるため、冷涼~寒い季節に纏うと、その鋭さと温かい甘さのコントラストがより映えます。ただし、レビューの中には「夏場でも体温が上がるとベリーの果実感が広がり、意外と楽しめる」という声もあり、着け方や量を工夫すれば年間を通じて使えるとの意見もあります。ただし個性が非常に強いので、オフィスなど人の近くに行く場では少量に留めることをおすすめします。夜間、特に秋冬のデートやパーティーシーンには「内面の強さ」を感じさせる薔薇として特別な印象を残してくれるでしょう。

男性向け、女性向け

男性
女性

妖艶かつ力強いローズのイメージが、ファッション性の高い大人の女性から特に強い支持を受ける。 しっかりとしたバラの香りで華やかだが、スパイシーさやメタリックな冷たさを好む男性の支持も得られる。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • アンバー系・・・フローラルアンバー
  • フローラル系・・・フローラル
強く鋭いローズが主軸にあり、そこへモスやパチョリ、ハチミツ由来のオリエンタルな甘さが絡む構成。華やかさに加え、ややダークなトーンやスパイシーなニュアンスを帯びた薔薇の香りといえます。

補足分類(18の属性からの分類)

  • オリエンタル
  • スパイシー
  • フローラル
ローズを主体としたフローラルの中に(フローラル)、ゼラニウムの効いたクールなアクセントやペッパー的要素が効いたスパイス感(スパイシー)。さらにハチミツやパチョリの暖かみがオリエンタルな余韻を与え(オリエンタル)、深みとドラマを生み出しています。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ラフィーユドゥベルランの香りが似合うイメージ・人物

ラフィーユドゥベルランをつけている人のイメージ

雪の夜に一輪の薔薇を携える「幻想小説のヒロイン」

  • 20~30代女性。深夜、しんしんと雪の降る街を一人歩きする謎多き人物。
  • ロングコートの襟を立て、手元には深紅の薔薇を大切に守りながら進む。
  • どこか別世界から来たような、“冷たさ”と“艶やかさ”を同時に漂わせる雰囲気。

芸術家のアトリエに住まう「退廃的な画家」

  • 30~40代男女問わず。日中は薄暗いアトリエでキャンバスに向かい、夜更けまで作品制作に没頭。
  • 古い洋館や倉庫を改装した空間に、朽ちたアンティーク家具や無数の絵具の跡が並ぶ。
  • 熱のこもる筆づかいと対照的に、クールな服装。シャツにペンキ跡をつけたまま。

夜のラウンジでピアノを弾く「影のあるピアニスト」

  • 20~40代女性。ホテルのラウンジで深夜まで演奏しており、お客に笑顔を向けるが、どこか陰りがある。
  • ドレスは濃いボルドーやブラックなどの深い色合いで、一見エレガントだが、時折“不穏な色気”を滲ませる。
  • 周囲からは「近づきがたいけれど放っておけない」と思われがち。

深紅の口紅がトレードマークの「都会派ファッション・ジャーナリスト」

  • 30代女性。ファッションショーやイベントを飛び回り、どんなに多忙でも赤いリップは崩さない。
  • 時に辛口な文章でトレンドを切りつつも、自身が漂わせる香りは“奇抜さと上品さ”の絶妙なライン。
  • シャープなメイクとモノトーンのファッションに、少し血のような深紅色を差し込み、周囲の視線を集める。

常に“エッジの効いた”クラシカルロックを聴く「ギター弾きのマダム」

  • 40~50代女性。若い頃からクラシックロックやパンクロックを嗜み、今なお自宅でギターを弾く。
  • ボルドーやワインレッドのベルベットジャケットを愛用し、アクセサリーはシルバーの一点物を好む。
  • 人生経験豊富で豪快な一面を見せつつ、鋭い感受性を今も保っている。