イブ・サンローラン

イヴ・サンローランの香水は、「禁断」「自由」「夜の官能」といったブランドの世界観を、濃厚なオリエンタルからミネラルなフゼアまで大胆に対比させる設計が特徴です。

代表的なレディス フレグランス

  • オピウム(1977年):パチョリ、ミルラ、バニラが織り成す重厚なオリエンタルスパイスで、“東洋の夜”を思わせる甘く官能的な残香を残します。
  • ブラックオピウム(2014年):コーヒーの苦みとバニラの甘さを中心に、ジャスミンが艶を添えるモダングルマンで、「香りでカフェインショットを浴びる」ような高揚感を演出します。
  • リブレ(2019年):ラベンダーとオレンジブロッサムをアンバーグリス調のムスクで包み、“ジェンダーフリーなソーラーフローラル”として自由と解放感を表現します。

代表的なメンズ/ユニセックス フレグランス

  • ロム(2006年):ジンジャーとシトラスにウッディアンバーを重ねたクリーンな都会派ウッディで、ビジネスシーンでも使いやすい軽快さが評価されています。
  • ラ ニュイ ド ロム(2009年):カルダモン、ベルガモット、シダーが交錯するスパイシーウッディで、夜更けの誘惑を想起させる“黒いベルベット”のような残香を放ちます。
  • Y MEN(2017年):ベルガモットとセージをミネラルアンバーウッドで締めたフレッシュフゼアで、Tシャツからスーツまで合わせやすい現代的な“クリーン×男らしさ”のバランスが特徴です。

共通するDNA

これらの作品はいずれも「官能とエッジの同居」というブランドDNAを共有し、濃厚な甘さと鋭いハーバルやミネラルのコントラストで“肌に残る余韻”を長く保つ設計になっています。

その結果、イヴ・サンローランはクラシックなオリエンタルから最新のジェンダーニュートラル路線まで、時代ごとの感性を先鋭的な香りで提示し続けています。