ミラー ハリスローズ サイレンス

ローズ サイレンス
ブランド ミラー ハリス( Miller Harris)
分類フローラル
季節日中
発売年月日 2015
調香師 リン・ハリス / マチュー・ナルダン
詳細 公式サイト
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「ローズ サイレンス」は、静謐で清々しいローズを中心に据えたフレグランスです。ブラックカラントやマンダリンオレンジがもたらす淡いフルーティーさが、みずみずしいローズの柔らかさをやさしく後押しし、さらにムスク、そしてパチョリなどが余韻を穏やかな奥行きへ導きます。いわゆる濃厚で重たいローズというよりも、水彩画のように軽やかな花のイメージを想起させるのが特徴です。一部では「肌に乗せた際、柔軟剤のような石鹸調の香りが立ち上がる」と感じるケースもあり、その“清潔感”が好印象を与えやすい一方で、最初にややツンとしたアルコール感を覚える方も見受けられます。時間経過とともに香りが丸みを帯び、ふんわりと肌に溶け込むローズへ移ろう点が本作の魅力といえます。

また、ローズが苦手な方の中には「甘さが少なく青みがあるため意外と纏いやすい」と評価する声もある一方、「虫除けスプレーを連想させる」と感じる方もいて、肌質や気温によって印象が左右されやすい面があります。持続性については意見が分かれますが、強く主張しすぎないため、何度か付け直して楽しむ使い方も好まれています。

香りの構成

  • トップノート
    • ブラックカラント、マンダリンオレンジ:果実がもたらす甘酸っぱさが優しく立ち昇り、ローズを引き立てる下準備をするかのようなフレッシュな開始です。ごく稀に「ベリー感が目立ちすぎる」と感じる方もいらっしゃいますが、多くの場合はローズをなじませる程度の控えめな果実味に落ち着きます。
  • ミドルノート
    • ローズ:香りの主役として、しっとりと華やかでありながら、どこか透明感をも保つローズが広がります。甘すぎず、青みのあるフローラルと表現されることが多く、強い香水感や“クラシカルなマダム感”を抑えた現代的な仕上がりです。バラ特有の青臭さが苦手な方でも受け入れやすい柔らかさが特徴といえます。
  • ラストノート
    • パチョリ、カシミアムスク:パチョリのウッディな渋みと、カシミアムスクのまろやかな包容力が穏やかな落ち着きをもたらします。しばらく経つと、ほんのりパウダリーで石鹸のような余韻へと変化する場合があり、「ローズ石鹸を纏っているかのよう」と感じる方も多いです。持続時間はさほど長くありませんが、付け直すごとにフレッシュなローズが再び立ち上がり、シーンを問わず清潔感を演出できる構成です。

おすすめの季節と時間帯

日中

繊細で軽やかなローズが、やわらかな日差しのなかで活きる香りです。やさしいフローラル感が春から夏にかけての温かい季節と相性が良く、オフィスや普段使いでも強い香りを避けたいシーンにすんなり溶け込みます。少量を重ね付けすることで、自然なローズの余韻を長めに楽しめます。

男性向け、女性向け

男性
女性

ローズ主体の設計でありながら、強い甘さを抑えたシンプルなフローラルテイストのため、男性が纏っても清潔感のある柔らかな印象を与えやすいです。とはいえ、やはり主役はローズですので、優美な“女性的”ニュアンスを求める方により強く支持されています。また、「いわゆるローズ香水にありがちな“重み”がなく、気負わず使える」という声があり、寝香水やリフレッシュしたい時にも向いています。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フローラル系・・・フローラル
ローズを中心とした上品でシンプルな花の香りです。華やかさとともに、わずかなフルーティーさがやさしく影を添え、ウッディ&ムスキーなベースが繊細な深みを与えています。

補足分類(18の属性からの分類)

  • ウッディ
  • フルーティ
  • フレッシュネス
  • フローラル
  • ムスキー
ブラックカラントの甘酸っぱさ(フルーティ)と軽やかなローズ(フローラル)が中心となり、パチョリやムスクによるほどよい陰影(ウッディ、ムスキー)が柔らかい余韻を形成します。フレッシュネスを損なわない程度の落ち着きがあり、外出時や日常使いでも扱いやすいローズフレグランスです。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ローズ サイレンスの香りが似合うイメージ・人物

ローズ サイレンスをつけている人のイメージ

さりげない優しさをまといたい「モダン・ローズ派」

  • 20代後半〜30代の女性。甘すぎず、シンプルな花の香りを求め、仕事やプライベートでも「柔らかく包み込まれる感じ」を大切にしたい。
  • ナチュラルなメイクやゆるいシルエットのファッションを好み、派手な装飾や主張は控えめに。
  • 「バラは重いイメージ」と思い込みがちだったが、さりげなく肌に馴染むフレッシュなローズを探している。

ほのかに香る“ローズ石鹸”を愛用する「クリーン・ビューティ派」

  • 男女問わず、柔らかな洗い立て感を香りでも表現したい人。
  • スキンケアやヘアケアで“香りの主張を控えめに、でも清潔感は欲しい”というスタンス。
  • ボディソープや柔軟剤がローズ系でも甘すぎるのは苦手だが、石鹸のようなふんわりしたローズなら取り入れたい。

バラの青みを求める「リフレッシュローズ・ハンター」

  • 20〜40代、ローズ系香水をいろいろ試してきたが、“生花の青さ”や“やや未熟な果実感”を感じる軽いローズを理想とする人。
  • 甘さが強いバラは少し苦手だが、完全にグリーン系でも物足りない。絶妙な中間点を探している。
  • 日常でストレスフリーに使えるフレグランスが好み。

香水感を抑えたい「ほんのりフローラル・OLスタイル」

  • 20代〜30代女性が多い。職場や学校など、人との距離が近いシーンでも香害を避けたい。
  • シンプルなブラウスや落ち着いたカラーのスカートなど、「控えめだけど女性らしさ」は大切にしている。
  • メイクやヘアはソフトにまとめ、フレグランスも“ほのかに近づいたときだけわかる”レベルを好む。

夜のリラックスに寄り添う「寝香水ローズ・ラバー」

  • 30〜50代、夜間にお風呂上がりなどで“優しいローズ”を纏い、自分自身を癒やすのが好き。
  • いわゆる“セクシーなローズ”というより、“ホッとする温かさ”を重視したい。
  • 眠りに入る前にストレスを解放し、軽いフローラル感で睡眠の質を上げたいと考えている。