ゲランシャリマー オーデパルファン

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1925年に誕生した「シャリマー」は、インドの大帝と愛妃の伝説的な愛の物語に着想を得て、調香師ジャック・ゲランが生み出した歴史的名作です。1990年にはオーデパルファンが発売され、いずれもゲランを代表する“オリエンタルフレグランス”として多くの愛好家に支持され続けています。
トップのベルガモットやレモンなどの柑橘は、ときに強めの苦味やシャープさを伴い、「はじめは刺激を感じる」という声がある一方、時間経過によってバニラやトンカビーンを中心としたパウダリーな甘さが前面に現れるため、「まるで異国のお香のように落ち着く」「夜に纏うと神秘的な安心感を得られる」といった感想も少なくありません。クラシカルな世界観が色濃く香り立つ、ゲラン至高のアンバー香です。
香りの構成
- トップノート
- シトラス, ベルガモット, レモン, シダー, マンダリンオレンジ:鮮烈な柑橘アコードが広がり、一部では「苦味のあるシャープさ」を強く感じるという声も。爽やかさに加えて、シダーのほのかなウッディ感が「クラシカルながら尖ったはじまり」という印象を強調します。
- ミドルノート
- アイリス, パチュリ, ベチバー, ジャスミン, ローズ:フローラルやウッディ、わずかなスパイスが絡み合い、奥行きのある官能的な香りへ移行。アイリスやジャスミンによるやわらかな甘さに、パチュリやベチバーの渋みが溶け込み、「レザーを思わせる深み」や「スパイシーな土っぽさ」を感じる方が多いです。
- ラストノート
- バニラ, インセンス, レザー, オポポナックス, シベット, サンダルウッド, トンカビーン, ムスク:バニラの濃厚な甘さを主体に、インセンスやレザー、アニマリックなシベットが重なり合うことでエキゾチックかつミステリアスな余韻を形成。サンダルウッドやトンカビーンが加わることでパウダリーな温かみも増し、長時間にわたって肌に溶け込みながら“官能的で深みのある締め”へと向かいます。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
一般的には女性向けの定番として高く評価されていますが、レザーやウッディ、インセンスのアコードを好む男性からは「エキゾチックでセクシー」「アニマリックな深みが魅力的」との声もあります。とりわけバニラとレザーの同居がユニークで、甘さと渋さのバランスが絶妙なため、男女問わず手に取りやすいアンバー系オリエンタルとして支持されています。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- アンバー系・・・アンバー
樹脂的な甘さと温かみを帯びたオリエンタルの本質を捉え、重厚なバニラとスモーキーなインセンス、レザーが絡み合うことで神秘的なムードを醸し出します。
補足分類(18の属性からの分類)
- アンバリー
- オリエンタル
- スパイシー
- パウダリー
- フローラル
シャープな柑橘がフレッシュな幕開けをもたらし(シトラス)、アイリスやジャスミンが華やかな色彩を添える(フローラル)。レザーやアニマリックなトーンがオリエンタルな深みを強調し(スパイシー, オリエンタル)、バニラと樹脂がパウダリーな甘み(パウダリー, アンバリー)を与えることで、古典的かつ妖艶なオリエンタルの傑作へと仕上げています。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
シャリマー オーデパルファンの香りが似合うイメージ・人物

歴史とミステリーを愛する「ヴィンテージ エレガンス派」
- 30代以上の女性。クラシカルで重厚感ある装いを好み、あえて“ちょっと昔”のデザインやビンテージアイテムに魅力を感じる。
- 休日にはアンティークショップ巡りや、レトロな建築物を観光してノスタルジックな雰囲気に浸るのが好き。
- 香りには“現代では少し重たいかも”と思われるくらいのクラシカルな深みを求め、大人のエレガンスを強調したい。
“甘さと辛さ”を行き来する「スパイシー・スウィート愛好家」
- 20~40代女性または男性。普段から辛口のファッション(レザーやスパイク系小物)に、甘い要素(フリルや淡い色)を混ぜ合わせるMIXコーデが好き。
- カフェで甘いスイーツを楽しんだあと、夜はスパイス料理を堪能するような“甘い&辛い両方”を楽しみたい多面体。
- 香りも“甘すぎるだけ”や“スパイスだけ”では物足りず、その両方がバランスよく感じられるフレグランスを探している。
夜を楽しむ「ミステリアス・ロマンティック」
- 30代前後の女性。バーやナイトイベントで映える華やかなドレスアップが好き。
- 香りでも“官能的、セクシー”な雰囲気を纏いたいが、ただ甘いだけではなく深みやスモーキーさがほしい。
- かといってゴシックすぎる路線は避けたい、クラシカルなロマンを求めている。
“温もり”で心を包み込む「リラクシング スイート派」
- 家でリラックスする時間を大事にする女性。アロマキャンドルやルームフレグランスで雰囲気を整えるのが好き。
- 入浴後や寝る前に柔らかい香りを纏い、安眠したい。多少甘くても“体温と溶け合う”香りなら問題ない。
- それでも“大人っぽい”ムードは欲しく、ただの甘さだけよりもスパイスやインセンスが効いた香りを好む。
芸術への嗜好を纏う「カルチャー・アフィシオナード」
- 年代性別問わず、アートや音楽、文学などのカルチャーに強く共感し、創造的なイベントやコンサートに通う。
- 普段は個性的なアイテムをどこかに取り入れ、会話のきっかけを生むのを楽しむ。
- 香りにも“単なるファッション”以上の背景や物語を求め、“世界観がしっかりある”クラシカルなオリエンタルに惹かれる。
バニラやインセンスを主体とした重厚な甘さとスパイス感が、涼しい季節や夜のシーンでより美しく映えます。深みのある香りは特別なデートやドレスアップした夜の外出に最適で、寝香水として使う方も多く見受けられます。濃厚なイメージがありながらも、付け方を控えめにすれば肌に優しく溶け込み、冷房の効いた室内などで落ち着いた雰囲気を纏うことも可能です。