セルジュ・ルタンスサンタルマジュスキュル

サンタルマジュスキュル
ブランド セルジュ・ルタンス
分類ウッディアンバーウッド
季節日中
発売年月日 2012
調香師 クリストファー・シェルドレイク
原産国 フランス
詳細 公式サイト
人気の香りを分析するInstagram(@semiperfumer)も始めました

「サンタル マジュスキュル」は、サンダルウッド(白檀)の深みを中心に、ビターなカカオと優美なローズが絡み合う、“ほんのりグルマン要素を帯びたウッディ&オリエンタル”のフレグランスです。トップからサンダルウッドのまろやかな香りがしっかり立ち上がり、その背後でローズのフローラル感やカカオパウダーのようなやや苦い甘さが揺らぎます。実際に肌につけると、「思ったよりローズが強い」「カカオが控えめに奥行きを与える」「サンダルウッドがすべてを包み込む」など、嗅ぎ手や肌質によって際立つ要素が変化しやすいのも特徴です。

香り全体は甘さを含むものの、ルタンスらしい“静寂の中の奥行き”があり、どこか懐かしい夢のようなノスタルジック感を漂わせます。重みや濃厚さを指摘する声もあれば、パウダリーなローズとクリーミーな白檀が想像以上に軽やかと感じる人もおり、肌温や湿度で甘くなりすぎる場合と、思いのほかスモーキーなウッディ感が際立つ場合との両極端な意見が見られます。

香りの構成

  • サンダルウッド(白檀):ややスモーキーかつクリーミーな木質感が冒頭から立ちのぼり、「お寺のお香を連想させる」と感じる方もいます。しかし「予想より硬質ではなく、クリーミーな甘さがある」と言う人もおり、特有の落ち着きが一気に広がるトップとなっています。
  • ローズ:フローラルの華やかさとやや艶っぽい甘みを加え、ウッディのシャープさを和らげるポイント。肌質や体温によってはこのローズが目立ち、「まるで薔薇が主役」と感じる場合もあれば、「ほんのりと石鹸っぽい清潔感だけを残す程度」に留まる場合も。いずれにせよ、サンダルウッドやカカオとのブレンドで、クラシックなローズとはひと味違う上品なニュアンスに仕上がっています。
  • カカオ:チョコレートのような強い甘さではなく、ほろ苦いココアパウダーを連想させる端正なビター感で、香り全体を落ち着いた“香りの余韻”へ導きます。いっぽうで「肌に乗せるとココア由来の甘味が強まって香水全体が甘くなる」という意見もあり、重厚なウッディ+スパイシー寄りに転ぶ場合と、やわらかく甘いグルマン寄りに傾く場合が存在。最後までサンダルウッドが香りの軸を保ちつつも、状況によって微調整される魅力をもっています。

おすすめの季節と時間帯

日中

サンダルウッドの温かさとココアのわずかな甘苦さが、秋冬や肌寒いシーズンに特にフィットしやすい傾向です。スプレー量を調整すれば、乾燥する季節にはふんわりとクリーミーな甘さが広がり、冷えた夜にはリラックス感をもたらします。 一方で、香りそのものが強いと感じる方も多く、「初めはトップに鋭さがある」「長時間肌に留まる」との声もあるため、温かい気候・屋内での濃度調整は必須です。寝香水やゆったりした時間を過ごす場面、芸術的なムードを求めるシーンにもうってつけと言えるでしょう。

男性向け、女性向け

男性
女性

ローズの甘さやカカオのやわらかさから女性的と評価されがちですが、サンダルウッドのドライダウンやビターな響きがユニセックスな雰囲気も醸し出す香りです。実際、男女問わず「深みのあるウッディを探している」「奇抜に走りすぎず個性を出したい」というニーズに好まれています。とはいえ、甘さが体温に乗って強く出る人の場合は非常にフェミニン寄りになるので、「自分に合うかどうかを確かめるために肌で試す」のがおすすめです。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • アンバー系・・・ウッディアンバー
  • ウッディ系・・・ウッド
サンダルウッドを基調としたウッディベースに、フローラルとビターカカオを溶け込ませた奥深いオリエンタル。甘さと苦味、ウッディとフローラルの境界を揺れ動く点が独特で、“スモーキーでもあり、やさしくクリーミーでもある”という複雑な一面を見せます。

補足分類(18の属性からの分類)

  • ウッディ
  • オリエンタル
  • フローラル
サンダルウッドを中心とした深みのある木質感が全体の軸を築き、落ち着きと品格を備えた香りの骨格を形づくります(ウッディ)。そこにビターなカカオが加わることで、ほのかな甘さとスパイシーさが交錯し、重厚で異国的な奥行きを演出します(オリエンタル)。さらに、ローズがやわらかい華やかさを添えながら、わずかにパウダリーな質感を重ねることで、香り全体に上品な丸みを与えます(フローラル)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

サンタルマジュスキュルの香りが似合うイメージ・人物

サンタルマジュスキュルをつけている人のイメージ

静かな書斎で夜更けまで執筆する「幻想文学の作家」

  • 30~40代の男女問わず。書斎にこもり、ヴィンテージ調の机で空想の世界を紡ぎ続ける。
  • 明かりは控えめなランプ1つで、窓の外は秋の夜風が吹き抜ける。
  • “深い余韻”と “少し妖しい甘み”を宿した香りに包まれることで、創造力を研ぎ澄まし、物語世界へ没入する。

芸術家仲間と夜に集う「室内画アトリエの集会メンバー」

  • 20~30代男女問わず。アートギャラリーではなく、自宅の一角をアトリエにして仲間と夜な夜な絵を描く集会を開く。
  • 服装は古着ミックスの個性的スタイルだが、過剰な飾りはせず、色彩で遊ぶ。
  • 香りはスモーキーな木質系を好みつつ、ほんのりグルマンな甘さが“アーティスティックな独自性”を後押ししてほしい。

秋の街角カフェで哲学書を読む「知的ムードの学生」

  • 20代前後。休日に街角のカフェに入り、コーヒーを片手に哲学書をじっくり読みふける。
  • 服装はトレンチコートにシンプルなバッグ。お気に入りの万年筆を常に携帯。
  • 香りは甘すぎずスパイシーすぎない「ちょうど良いロマンチックさ」が欲しい。

職場では静かに仕事をこなし、夜には趣味の音楽に没頭する「二面性OL/サラリーマン」

  • 30代男女問わず。日中は淡々とPC業務をこなし、“あまり自分を主張しない”が、夜は楽器やDJなどアーティスティックな趣味に打ち込む。
  • ファッションは職場モードでは地味め、プライベートはシックなモノトーンでまとめる。
  • 香りは“落ち着き”+“少しのアバンギャルド感”を秘めていて、昼夜でギャップを演出したい。

古い図書館で歴史書を調べる「レトロ志向のクラシカル好き」

  • 20~40代。週末には歴史的建築の図書館へ行き、古書や資料をひもといて楽しむ。
  • 服装は古着やアンティークな小物を取り入れているが、派手ではなく、あくまでクラシカル。
  • 香りは昔の書物や古い家具を思わせるようなウッディ感を好みつつ、“少し甘め”のロマンを含んでいてほしい。