ミルラ(没薬)ってどんな香り?(おすすめの香水も)

香水でよく聞くミルラ。和名は没薬。その語源はセム語系で「苦い」を意味する言葉から来ています 。

ソマリアなどの砂漠にはえるカンラン科コンミフォラ属の木の赤茶色のゴム樹脂の塊で人類にとって最も古い香料のひとつ。

どんな香り?

その香りは、スパイシーかつ芳醇で甘い樹脂の香り、スモーキーな土の気配、アロマティックさも混ざり合う神秘的で重厚な香り。
フランキンセンスとの違い
同じカンラン科の樹脂のフランキンセンスと混同されがちですが、その性質は対照的です。


フランキンセンスがレモンピールのような明るい酸味を含み、天に向かって軽やかに立ち昇る聖なる空の香りであるのに対し、ミルラはスモーキーで湿度が高く、ずっしりと大地に沈み込む神秘的な地の香りのイメージ。
水蒸気蒸留と溶剤抽出で苦みが違う

水蒸気蒸留で得た精油は温かく、リッチでスパイシー。溶剤抽出した香料はより甘く濃く、スモーキーで語源の通り苦みを連想させる香りを放ちます。
保留剤としてのミルラ
ミルラには殺菌作用があり、かつてはミイラ作りにも使われ、肉体を永遠に保つための神聖な防腐剤でした。

その力は現代の香水において、ベースノート、特にアンバー系の骨格として香りを肌に長時間留める保留剤としての役割でも重宝されています。
ミルラが特に注目されたきっかけの香水「オピウム」

特に注目されたきっかけは1977年、イヴサンローランが発表した香水、今もシリーズが人気の「オピウム」です。
オピウムってどういう意味かわかりますか?アヘン戦争で有名なアヘンのことです。
ミルラを核とした豊潤なアンバーノートで構成されたこの香水は、挑発的な名前ゆえに激しい論争を巻き起こし、いくつかの国では販売禁止にまで追い込まれたそうですが、そのスキャンダルは逆に熱狂を生み、伝説的な売上を打ち立てました。
ミルラが持つ重厚でスモーキー そしてどこか闇も感じさせる甘さはこの香水の中毒性を表現するために不可欠な要素でした。
ミルラの香りを知りたい方におすすめの香水

ミルラの香りを知りたい方には、とろけるような甘さと温もりに包まれる、高貴な大人の香り、ジョーマローンのミルラ&トンカ コロン インテンスがおすすめです。

あとアムアージュのゴールドウーマンも機会があったら是非試して温かいミルラを見つけてみて欲しい。
余談

ミルラは殺菌抗炎症作用ゆえに古代エジプトではすでに歯磨き粉として、古代ギリシャ・ローマでもワインに混ぜてマウスウォッシュとしても使われていました。