カラリア vs セレス【比較・それぞれのメリット、デメリット】

香りのお試しサービス比較(カラリアとセレス)

日本の“香りお試し”市場では、定額サブスク型の「COLORIA(カラリア)」と都度量り売り型の「Celes(セレス)」が双璧を成しています。両社は「ボトルを買う前にまず少量で確かめたい」という同じニーズを起点にしながら、課金モデル・料金構造・ユーザー体験の思想がまったく異なります。本記事では ①サービス設計 ②料金システムの細部 ③体験価値と評判 ④向き不向きの判断軸 を順にたどり、数字と実例を交えて解説します。

サービス設計の違い――「毎月届く安心感」か「欲しいときだけ自由に」

カラリア(Coloria)

2019年開業の香水定期便。約1,000種(香水+ルームフレグランス)の中から選んだ4 mLアトマイザーが毎月ポストに届きます。月2,000円弱から送料無料というシンプルさと、AI香水診断+LINE相談という“選び方支援”が強みです。会員は50万人、月間継続率は98 %と高水準を維持しています。

カラリアのアトマイザー

セレス(Celes)

「香水を少量ずつ好きな容量で買う」ことに特化したEC。0.75 mL(15プッシュ)・2.5 mL(50プッシュ)・5 mL(100プッシュ)の3段階を都度購入でき、取り扱いは1,500種超で国内最大規模です。0 円ムエット(香り紙が最大5枚)を頼める仕組みや、香水スタイリストが“作品や推し”のイメージで選定する独自サービスが話題になっています。

料金体系

カラリア:定額プランと追加料金

カラリアは1 か月コース12 か月コースの2本立て。前者はスキップ・解約自由、後者は途中解約不可ですが月額が400円ほど安くなります。

プラン本数備考
1 か月 1本2,390円〜4 mL×1
1 か月 3本5,490円〜4 mL×3
12 か月 1本1,990円〜4 mL×1
解約・スキップ不可
12 か月 3本4,770円〜4 mL×3
同上

プレミアム香水(定価4万円級)は1本あたり500〜5,000円を上乗せ。 発送は原則2〜4営業日内、全国送料無料(大型ディフューザーのみ+730円)。

セレス:容量課金と送料・オプション

セレスは月額制なし。基本価格は下表のとおりで、送料は一律550円、5,000円以上で無料です。ムエット無料も併用可能です。

容量価格(税込)
0.75 mL(15プッシュ)680〜1,280円
2.5 mL(50プッシュ)1,360〜2,560円
5 mL(100プッシュ)1,960〜3,840円

価格は商品によって異なるので目安にしてください。

かつて送料を月2回まで無料にする「Celes プレミア」(月額500円)がありましたが、2023年に新規受付を停止しています。

5ml以上で使える専用ツイストボトル(アトマイザー)は800円です。以前はこれも無料だったのですが・・・。

 “お得ライン”の分岐点

  • 月4mLを定額で楽しみたい▶︎カラリア1本コース(2,390円)。送料ゼロで“届く体験”込み。
  • 月8mL以上を1年間続けられる▶︎カラリア3本×12 か月で単価最安(約398円)。ただし途中解約不可。
  • ときどき1〜2 mLだけ比べたい▶︎セレスで0.75 mLを複数+送料。在庫を抱えないのが利点。
  • 特定ブランドを45 mLじっくり試す▶︎カラリア1ヶ月 or セレス5mL。セレスの場合、専用アトマイザーは800円+5,000円以下だと送料がかかるので実は初回は割高。

体験価値とユーザーの口コミ

カラリアの口コミ

利用者は「高級フレグランスを小額で回せる」「アトマイザーが漏れず携帯しやすい」「LINE相談が心強い」「サブスクならではで思わぬ出会いがある」と評価します。

一方で「1 mL単価はボトルより割高(アトマイザーも付いているし送料も無料ですが)」「プレミアム追加料金が地味に痛い」「発送が月末に集中しやすい」といった口コミもあるようです。

セレスの口コミ

ポジティブ面は「容量をカスタムできる自由度」「1,500種という圧倒的品ぞろえ」「ムエット0円が神」。

ネガティブ面は「少量+送料で結局割高になる」「スタイリスト提案が好みに合わない場合も」「アトマイザーが別売り」「結局ムエットだけでは肌に乗せたときの香りはわからないということが、わかった」といった口コミがあります。

どちらを選ぶべきか――判断の2ステップ

  1. どのくらいの量を試したいか ‑ セレス(0.75-5ml)は少量を都度試せてお得だが、5,000円以下だと送料がかかるので、カラリア(4ml)の1ヶ月のほうが安い場合も多々ある(サブスクだがスキップも可能)。
  2. 香り選びを“任せたい/自分で探したい”のどちらかを決める ‑ 診断とLINEで伴走してほしい⇒カラリア。推しや作品を軸に自分で深掘り⇒セレス。
  3. 種類 ‑ ニッチフレグランスまで含めた種類の多さではセレスに軍配が上がる。自分が試したい香水がカラリアにあるかどうかを見てから決めてみるといいかも。

まとめ――“量・選び方・種類”の三角形で最適解を探す

  • カラリアは「毎月届くワクワク」と「選び方サポート」に強く、ライト層でも迷わず始められる一方、使う量が多いヘビーユーザーには単価が割高になりがちです。
  • セレスは“必要なときに必要なだけ”という柔軟性と品ぞろえで香水沼の中級以上を虜にしますが、小口注文+送料でトータルコストが跳ね上がる点には注意。

結局は、どのくらいの量を試したいか香り選びを委ねるか自走するか ③種類――この三角形のどこに重心を置くかで、ベストなサービスは変わります。この記事の数字と評判を手がかりに、ご自身の“香り消費スタイル”を照らし合わせてみてください。