ジョー マローン

ジョー マローン ロンドンは、1994年に調香師ジョー・マローンが創設し、いまでは「フレグランス コンバイニング」──香りを重ねて自分だけのブレンドをつくる発想──で知られるロンドン発のフレグランスブランドです。軽やかなコロン濃度を基調に、トップは果実やハーブで鮮烈に立ち上がり、ドライダウンではウッディやムスクが穏やかに肌へ溶け込むため、単体でも重ねても心地よい“かさね香”が楽しめる設計が特徴です。

代表作と香調ハイライト

  • ライム バジル&マンダリン:マンダリンとライムのジューシーな酸味にバジルの青みが絡み、最後はアンバーウッドで温もりを添える“モダンシトラス”。
  • イングリッシュ ペアー&フリージア:洋梨の瑞々しい果汁を白いフリージアが包み、パチョリとアンバーがしっとりとした余韻を残す“フルーティ・フローラル”。
  • ウッド セージ&シー ソルト:アンブレッテでミネラル感を帯びた海塩とドライセージが交差し、“浜辺の潮風”を思わせるアロマティック・マリン。
  • ピオニー&ブラッシュ スエード:赤リンゴの甘酸っぱさとピオニーの華やぎにスエードの質感が重なり、フェミニンなのに頬を染めるような艶を放つローズブーケ。
  • ミルラ&トンカ コロン インテンス:ナミビア産ミルラのバルサミックな甘さをトンカビーンズが包み、アーモンドとバニラが官能を深めるアンバー・グルマン。
  • ダーク アンバー&ジンジャー リリー コロン インテンス:日本の香道を着想に、ウード様アンバーとブラックオーキッドをスパイシーなジンジャーで引き締めた“幽玄ウッディ”。
  • イングリッシュ オーク&ヘーゼルナッツ:グリーンヘーゼルナッツの渋みとローストオークの煙が重なり、シダーとベチバーが森の湿気を映すウッディ・ノート。

ジョー マローン ロンドンらしさと評価

ジョー マローンのコロンは、香料を敢えてシンプルに絞り込み「単体では透けるように軽く、重ねると立体感が増す」配合が信条です。ブランド公式が提唱するレイヤリング指南により、ユーザーは気分や季節で自在に香りをカスタマイズでき、「自分で完成させる余白がある」と高評価を与えています。 一方で拡散と持続を穏やかに設計しているため、強い投影を好む層からは「ライト志向」と評されることもありますが、日常やオフィスでの使いやすさ、ギフト需要の高さがブランドの大きな強みとなっています。