ドルセーフラワーラスト

原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています
どんな香り?(口コミ含む総合評価)
「フラワー ラスト」は、ピンク&ブラックペッパーの熱を起点に、イランイランとオレンジブロッサムの花蜜感をベンゾイン×トンカのアンバーに沈めた、濃密なフローラルアンバーです。

序盤はスパイシーに立ち上がり、早い段階で花のクリーミーな甘さが前景化。中盤は“黄白花”の豊潤さとわずかな薬草的エッジ(人によっては咳止めシロップ様やプラ系に感じる瞬間あり)が揺れ、ベースではサンダルウッド、パチョリ、ベチバーが甘さを引き締めつつ温かい残香を作ります。甘いがグルマンには寄り切らないのが巧みで、蜂蜜やほのかなコーヒーの錯覚を拾うという口コミも。
持続は非常に長く、拡散は初動強め→中程度に落ち着くケースが大半です。香調の厚みからわずかにフェミニン寄りですが、スパイスとウッドの骨格でユニセックスに使いやすい仕立てです。
香りの構成
- トップノート
- ピンクペッパー, ブラックペッパー:シャープな辛味とわずかな柑照が点火役。肌温で角が丸まり、辛さは5–10分で背景へ。一部で保存プラム/咳止めシロップ的に感じる過程がありつつ、過度に長引きません。
- ミドルノート
- イランイラン, オレンジブロッサム:濃密でクリーミーな“黄白花”が主旋律。空気穴の少ない花蜜の厚みが広がり、爽やかなグリーンは最小限。体温でとろみが増し、官能的に。
- ラストノート
- トンカビーン, ベンゾイン, サンダルウッド, パチョリ, ベチバー:バルサミックな甘さ×粉感を軸に、サンダルウッドの乳脂感とパチョリ/ベチバーのドライな陰影で輪郭を整えます。人によってはトフィー/コーヒーキャンディの錯覚が生まれ、長く温かい余韻に落ち着きます。
フラワーラストと似てる香水
- BDK パルファム「チュベローズ インペリアル」トップのピンクペッパーが熱を点け、イランイラン/チュベローズの濃蜜な花心へ、ベンゾイン×バニラ×サンダルウッド×パチョリで温かくドライに沈む=“スパイス→黄白花→樹脂アンバー”という骨格と質感が近い
- ジバンシイ「ランテルディ インテンス アブソリュ」カルダモンのピリッとした幕開けからネロリ/オレンジブロッサム+ジャスミン/チュベローズが艶やかに膨らみ、タバコニュアンスを帯びたパチョリ×ベチバーへ=“スパイシー→白花→ダークなウッディ・アンバー”の立体感が共通
- ディオール「アディクト(EDP)」柑橘の微光からオレンジブロッサム+ジャスミンのクリーミーな甘さへ、バニラ×トンカ×サンダルウッドが長く温かい尾を作る=“花蜜→アンバー・バニラ(木の温度で引き締め)”という後半のまとまりが近い
- イヴ・サンローラン「リブレ アンタンス(EDP)」ラベンダーを帯びたトップからオレンジブロッサムの濃密な心地へ、バニラ×トンカのアンバーに沈む=“白花の甘さを琥珀で抱く”骨格が通じ、甘さが過剰にならず凛と残る点も近い
- ZARA「ゴールデン ディケイド」(プチプラ)オレンジブロッサム主体にジャスミンを重ね、バニラのアンバリーなベースに落ちる=“OB主役の甘いフローラル→アンバー・バニラ”という構成が近く、日常使いしやすい価格帯で同系統の残香を再現
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
イランイラン/オレンジブロッサムの濃密な花蜜と甘樹脂のコクでわずかにフェミニン寄り。一方、ペッパーの辛味とウッドの乾きが輪郭を与え、ユニセックスで成立。実使用でも「甘いのに纏いやすい」「ウッディで中和される」という評価が目立ちます。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- アンバー系・・・フローラルアンバー
- ウッディ系・・・ウッド
- フローラル系・・・フローラル
中核はベンゾイン+トンカの甘樹脂にサンダルウッド/パチョリが重心を与えるアンバー基調(フローラルアンバー)。ここへイランイラン/オレンジブロッサムの濃密な花蜜が重なり、蜂蜜的で官能的なフローラルが前面に出ます(フローラル)。ベースの木質は存在感が強く、甘さの厚みを支えるためウッドを第二軸に採用。トップのペッパーは推進力に徹し、アロマティック/シトラスの骨格は置かれないため不採用。煙香の“お香系”ではなく甘樹脂の温グローでまとめる点も、この配列を裏づけます。
補足分類(18の属性からの分類)
- アンバリー
- ウッディ
- スパイシー
- パウダリー
- フローラル
ベンゾイン×トンカが温かい樹脂感と微細な粉感を形成(アンバリー/パウダリー)。サンダルウッド+パチョリ+ベチバーが甘さを支え輪郭づけ(ウッディ)。ピンク&ブラックペッパーが立ち上がりを明るく押し出し(スパイシー)、主旋律はイランイラン×オレンジブロッサムの花蜜(フローラル)。“食香”に落とさないバランスが持ち味です。
持続時間
パルファム(エキストレ)
- 香料の濃度・・・約15~30%
- 持続時間・・・約5~7時間
フラワーラストの香りが似合うイメージ・人物

夜会のグラスを磨く“ホテルバーのチーフ”
- 30代後半の男性。照度とBGMを数値で合わせ、開店前にグラスの縁を温めます。
- 言葉は少なく所作は正確、一杯目で場の空気を切り替えます。
- 退勤前に三行メモ、香りは袖口にだけ。
月光のブーケを束ねる“ナイト・フローリスト”
- 30代前半の女性。白と黄の花を主役に、茎は短く端正に整えます。
- 仕入れ帰りに手を冷水で清め、香りは近距離だけに留めます。
- 花粉の艶を壊さぬよう、ラッピングは薄紙一枚。
シルクの袖で鍵盤をさらう“ラウンジ・ピアニスト”
- 30代後半の女性。指先は軽く、ペダルは深く踏みすぎません。
- 休憩は濃いエスプレッソを少しだけ、笑顔は短く控えめ。
- 終演後は黒のストールを肩に、外気で熱を落とします。
活版工房で版を組む“タイポグラファー”
- 30代後半の男性。インクの粘りを掌で測り、活字を静かなテンポで拾います。
- 黒エプロンに白シャツ、語りは要点のみ。
- 校了前に窓を少し開け、冷たい外気で集中を整えます。
黒革の綴じを磨く“ブック・コンセルヴァター”
- 30代前半の女性。紙繊維と糊の呼吸を読み、背革を布で艶出しします。
- 机は白木、道具は最小限、作業は無音。
- 仕上がりを見届けて灯りを落とし、短く頷きます。
厚みのある黄白花×アンバーにスパイスと木質が重なるため、秋冬〜春先に最良。暑熱時は甘さが膨らみやすく、夏は夜/屋内が無難。エクストレらしく持続が長いため、日中は少量で十分です。