フエギア 1833ニューヨーク

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どんな香り?(口コミ含む総合評価)
Fueguia 1833「New York」は、チェリーブロッサムとローズの艶やかさに、タバコと北米系ウッドが重なってゆっくり燻されるフローラル・ウッディ・アンバーです。

冒頭はモミバルサム×ナツメグ×ブラックペッパーの“フレッシュ・スパイシー”がきびきびと立ち、さっと金属光沢のような冷感を帯びます。中盤で桜とローズがほどけ、メープルやバニラ、トンカの甘さがタバコを包んで“ラム酒/アップルパイの縁に漂う湯気”のようなボージーさをつくります。後半はパロサントやバージニアシダー、パチョリが乾いた骨格を整え、微かにスモーキーで都会的な陰影に落ち着きます。
拡散・持続は中~強で、つけ過ぎ注意としながらも「甘いのにしつこくない」「メランコリックでボヘミアン」と好評です。序盤を「精悍」「ややマスキュリン」、終盤を「官能的で包容的」と感じる声が並び、ユニセックスで季節は秋を軸に活躍します。Fueguia特有の植物由来ムスクが肌の香り立ちを増幅する設計のため、個々の肌で表情差が出やすい点も魅力です。
香りの構成
- トップノート
- ナツメグ、モミバルサム、ブラックペッパー:ハーバルで樹脂を含む清涼感に、キリッとした辛口の輪郭が走ります。紙では爽快寄り、肌では金属的・ミント様のひんやりが短く現れることがあります(「シャープ」「軽やかな透明感が増した」という口コミがあります)。
- ミドルノート
- サクラ(桜)、タバコ、ローズ:桜とローズがふわりと広がり、タバコが甘さの芯を作ります。ここでベリー~チェリーの仄かな果実感や“アップルパイの湯気”的ボージーさを感じる肌も多く、「強いのに上品」「女性的な明るさと甘い渋みの同居」と評されます。
- ラストノート
- パロサント、ウッディノート、メープル、バージニアシダー、ムスク、ジャカランダ、パチョリ、バニラ、トンカビーンズ:乾いたウッド骨格にメープル×トンカ×バニラが温度ととろみを与え、パロサントが柔らかなスモークを残します。ドライダウンは「タバコ・ヴァニラの洗練版」「BDKのタバックローズに通じる余韻」といった印象が挙がり、ムスクが肌なじみと余韻の伸びを穏やかに支えます。
ニューヨークと似てる香水
- メゾン クリスチャン ディオール「トバコカラー(Tobacolor)」蜜ののった果実(ハニー×プラム/ピーチ)をまとったタバコがハートで濃密に広がり、アンバー/バニラの温かい樹脂感で長く残る=「New York」の“甘いタバコ×バルサミックな厚み×燻香”という後半のまとまりが最も近い。
- メゾン マルジェラ「レプリカ ジャズ クラブ」ラムの酒精が立ち上がり、タバコリーフとバニラがスモーキーに溶け、ウッディにドライダウン=“ブージー×タバコ×樹脂ウッディ”という骨格が共通(甘さの温度感も近い)。
- パルファム ドゥ マルリー「ヘロド(Herod)」シナモン/ペッパーのスパイスで幕開け→タバコリーフとインセンスが厚みを作り→バニラ×シダー×ベチバーでドライに収束=“スパイシーな甘煙×ウッディ”の落ち方が「New York」と響き合う。
- サンタ・マリア・ノヴェッラ「トバッコ・トスカーノ」ベルガモットの明るさからレザーを帯びたタバコリーフへ、グアイアック/サンダルウッド/バニラの温かい樹脂木質で長尾=“煙草とバルサムの甘さを木質で包む”設計がよく似る(ややレザー寄り)。
- ZARA「Tobacco Collection Rich Warm Addictive」【プチプラ】ハニー×トンカ(+ココナッツ)の柔らかな甘さから、サンダルウッド/シダーへととろける=高級樹脂感は控えめだが“甘いタバコ調(コレクション名由来)×ウッディ”の方向が手頃に楽しめる。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
開幕のスパイス&ウッドは中性的~ややマスキュリンに立ち、後半の花・樹脂・ボージーな甘さがフェミニンな面を引き上げます。「直球で毎日使う男性」「甘さと強さを併せ持つ女性」どちらにも支持があり、口コミでも“男らしい序盤→艶やかな終盤”という二面性が頻出しています。結果として僅かに女性寄りとしつつ、ユニセックスの幅をしっかり残しています。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- アンバー系・・・フローラルアンバー
- ウッディ系・・・ウッド
- フローラル系・・・フローラル
骨格はバージニアシダー/パロサント/ジャカランダ/パチョリによる乾いた木質で、終盤のほのかなスモークと共に都会的な陰影を保ちます(ウッド)。中核の甘さはメープル樹脂/バニラ/トンカが担い、花(桜・ローズ)とスパイスを抱き込んで温かい光沢を作るため、アンバーはフローラルアンバーで整理します。開幕~中盤で桜とローズが明確に可視化され、果実的ニュアンスや“ボージー・アップルパイ”の錯覚が甘さの側面を彩るので、フローラルは主要要素として扱います。ナツメグ/ペッパー/モミのアロマティックな通気は補助輪で、主役入れ替えを起こすほどではないため、アロマティック/シトラス/フルーティは主要カテゴリから外しています(香りの印象としてはアクセントに残ります)。
補足分類(18の属性からの分類)
- アロマティック
- アンバリー
- ウッディ
- グルマン
- スパイシー
- フルーティ
- フレッシュネス
- フローラル
- ムスキー
乾いた木質と淡いスモークが全体を牽引します(ウッディ)。メープル樹脂×バニラ×トンカが温かい艶を与え、花と融け合って厚みを作ります(アンバリー/フローラル)。冒頭のナツメグ/ブラックペッパーが輪郭を引き締め(スパイシー/アロマティック)、中盤以降は**“お酒と焼き菓子”風の錯覚が現れます(グルマン)。仕上げの植物由来ムスクが清潔感のベールを伸ばし(ムスキー)、花と樹脂の間をベリー~チェリー様の瑞々しさが橋渡しします(フルーティ)。冒頭~序盤のモミ由来のクリアさ**が空気を入れ替えます(フレッシュネス)。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
ニューヨークの香りが似合うイメージ・人物

黄昏の屋上で仕込みを始める“ナイト・ミクソロジスト”
- 30代後半の男性。開店前に樽出しラムと自家製メイプルシロップを合わせて温度をなじませます。
- 黒のウェストコートに白シャツ、言葉は短く、所作は柔らか。
- 仕事終わりに一杯だけ自分のグラスを傾け、夜風で頭を冷やします。
ブルックリンのロフトで絵を描く“ボヘミアン・ペインター”
- 30代前半の女性。昼は自然光、夜はアンバーのスタンドで色を重ねます。
- デニムに白いシャツ、手にはいつも少しだけ絵具が残ります。
- オープニング前夜は一人で作品の前に立ち、数分だけ静かに眺めます。
レコード棚の向こうで選曲する“深夜のラジオDJ”
- 30代後半の男性。0時過ぎにテンポを落とし、ぼそりと曲名だけ告げます。
- 眼鏡の奥で針の進行を見守り、フェーダーは静かに下げます。
- 合間にローズティーを一口、喉を温めます。
書斎で古書を綴じ直す“ブック・コンセルヴァター”
- 30代前半の女性。紙繊維と糊の呼吸を指先で読み、声はいつも穏やか。
- 机は白木、窓辺に一輪の花、記録は三行だけ。
- 仕上げに革表紙を磨き、灯りを落としてから深呼吸します。
ブロードウェイ裏手で“夜の振付”を詰めるコリオグラファー
- 30代後半の女性。稽古終わりに舞台の脇で一人、カウントだけ口にします。
- 黒のレオタードに大きなニット、髪は高い位置でまとめます。
- 本番前、舞台袖で手首にひと吹きだけ。
桜とローズ+スパイスの立ち上がりは春に映え、タバコ/メープル/バニラの温もりが秋に心地よく寄り添います。真夏日には密度が勝ちやすいため控えめが安心です(夏夜や雨の日は相性が良いという声があります)。オフィスでは軽く/夜はややリッチにと強弱をつけると、ボージーな艶とドライなウッドのコントラストが美しく出ます。