ラッシュロードオブミスルール

ロードオブミスルール
ブランド ラッシュ(LUSH)
分類ウッディアンバーウッド
季節
発売年月日 2014
調香師 サイモン・コンスタンティン
原産国 イギリス
詳細 公式サイト
原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています

どんな香り?(口コミ含む総合評価)

パチョリの土っぽいコクとブラックペッパーの鋭い辛味、バニラの温かな甘さを緻密に重ねた“スパイシー・ダークバニラ”です。

ロードオブミスルールの香りのイメージ

幕開けはペッパーがすっと鼻腔を通し、すぐにパチョリのハーバルさが核をつくります。乾いていくほどバニラがとろみを与え、肌温でコーラ/ジンジャービアやときにカカオを思わせる錯覚が立ち上がります。表に出ているのは3ノート構成ながらブレンドが巧みで、甘さ・辛さ・土気のバランスが気温や体温、肌質で有機的に表情を変えます。

拡散・持続は体感差があるものの中〜強めという口コミが多く、少量で十分に存在感を放ちます。ユニセックス設計で、スパイスとパチョリが強く出る肌ではややマスキュリンに、バニラが押し出す肌では柔らかいグルマン寄りに傾きます。ロット差や形態差(ソリッドとスプレー)による印象の振れは念頭に置かれると安心です。

香りの構成

  • トップノート
    • ブラックペッパー:シャープな刺激で輪郭を立ち上げます。紙では刺さりが強く出やすいですが、肌では早めに丸みを帯び、後続の甘さに火入れをする“導線”として機能します。
  • ミドルノート
    • パチョリ:ハーバルかつわずかにスモーキーな土気が主旋律です。体温と混ざるとコーラ/ルートビア的な泡立つ錯覚や、レザーの影、メディシナルな印象(タイガーバーム連想)に寄ることがあります。EDPはスパイシー~土気が明瞭に出やすいです。
  • ラストノート
    • バニラ:クリーミーで包容力のある甘さが全体をまとめ、パチョリの渋みと折り重なって“スパイス入りのダークバニラ”に着地します。肌質によってはカカオ/チョコレート調や、ラムケーキ・蜂蜜を想起させる柔らかな甘さへ変奏します。

ロードオブミスルールと似てる香水

  • ディプティック「テンポ(Tempo)」湿った土のパチュリで立ち上がり→マテやピンクペッパーのグリーン&スパイスが冷感を添え→アンバーウッディにドライ=LoMの“黒胡椒を帯びたパチュリ→樹脂感のあるドライダウン”という骨格が近い
  • エトロ「パチュリ(Patchouly)」ビターオレンジの皮がほのかに光り→土っぽいパチュリが主旋律→ラブダナム/アンバー/ムスクで温かく包む=LoMの“柑橘の導入→樹脂で丸めるパチュリ”という運びと質感が共通
  • モンタル「パチュリ リーブス(Patchouli Leaves)」ダークで湿度のあるパチュリが前面→バニラとアンバーが甘苦く溶け→ムスクで肌に密着=LoMの“パチュリ×バニラ”の甘さと土気の残り香に直球で重なる
  • シャネル「コロマンデル(レ ゼクスクルジフ ドゥ シャネル)」シトラスの微光→パチュリがベンゾイン/バニラでクリーミーに広がり→アンバーウッディで長く残る=LoMの“パチュリをバニラで柔らげた”官能とレジンの温もりが共通(胡椒は控えめ)
  • ディメーター「パチュリ」〈低価格帯/プチプラ〉ドライなシングル・パチュリがすぐに立ち→ウッディ/アンバーにさっと落ちる=オレンジや黒胡椒は無いが“土っぽいパチュリの核”を手軽に再現できる

おすすめの季節と時間帯

日中

秋冬の冷えた空気で甘さ・スパイス・土気が最も美しく響きます。春は軽やかに纏いやすく、夏は高温多湿で甘さが重く出やすい肌もありますので少量が安心です。レザー系や乳脂感のあるバニラ、スLUSHのパイシー ラテのようなやわらかな甘さと重ねると、辛味が丸くなり夜向きの厚みが出ます。

男性向け、女性向け

男性
女性

胡椒とパチョリの骨格が伝統的メンズコードに接続しやすい一方、バニラの包容力が中和して完全ユニセックスに機能します。肌での出方により、フェミニン(バニラ強化)/マスキュリン(スパイス・土気強化)へ自在に傾きます。少量で長時間楽しめる点は広く支持されています。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • アンバー系・・・ウッディアンバー
  • ウッディ系・・・ウッド
基調はパチョリ×バニラがつくる温かな樹脂様の厚みで(ウッディアンバー)、パチョリが木質の骨格を担います(ウッド)。トップのペッパーやハーバルな揺らぎが清澄な辛味を与えるため、補助的にアロマティックでも整理できます。柑橘・花中心ではありません。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • アンバリー
  • ウッディ
  • グルマン
  • スパイシー
  • パウダリー
バニラと樹脂感が主骨格です(アンバリー)。芯はパチョリの土っぽい木質で(ウッディ)、冒頭の胡椒が輪郭を引き締めます(スパイシー)。乾燥後はココア~砂糖菓子的な柔らかさが肌によって現れ(グルマン/パウダリー)、薬草的清涼感はアロマティックとして機能します。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ロードオブミスルールの香りが似合うイメージ・人物

ロードオブミスルールをつけている人のイメージ

地下のスピークイージーを切り盛りする“ナイト・バーキーパー”

  • 30代後半の男性。開店前にグラスを冷やし、最初の一杯は無言で差し出す。
  • 黒のウェストコートに深緑のネクタイ、言葉は端的で視線は穏やか。
  • 休憩中はレコードを一曲だけ、照明は落としたまま整える。

古書とレザーを扱う“ビンテージ・ディーラー”

  • 30代後半の女性。紙背の乾きと装丁の革の艶で年代を読む眼を持つ。
  • ネイルは短く、指先は紙粉になじみ、所作は静か。
  • 仕事終わりはラムを一指しだけ、灯りはオレンジ色に落とす。

真鍮と木箱を調律する“クロック・リペアマン”

  • 40代前半の男性。歯車に油を一滴、振り子の呼吸を耳で合わせる。
  • 作業台はオーク、工具は最小限で、声は低く穏やか。
  • 時報の間だけ窓を開け、冷たい空気を入れ替える。

都市の焚き火イベントを仕立てる“ボヘミアン・プランナー”

  • 30代前半の女性。薪の組み方と風向きで夜の温度をデザインする。
  • コートは濃紺、スカーフは深いバーガンディ、話し方は柔らか。
  • 片付けの最後に星を一分だけ見上げ、静かに帰路につく。

深夜のインクと紙を扱う“版画工房の主”

  • 30代後半の男性。インクの硬さを掌で測り、ローラーの圧で画面を決める。
  • 黒いエプロンに紙粉、口数は少なく、頷きで合図する。
  • 乾燥棚を確認して灯りを落とし、短い散歩で頭を冷やす。