ダンナムホワイトライス

ホワイトライス
ブランド ダンナム(d' Annam)
分類ウッドソフトフローラル
季節日中
発売年月日 2023
調香師 アイン・ンゴー
香料を知って香水が楽しくなるInstagram(@semiperfumer)も始めました

どんな香り?

ホワイトライス(White Rice)は、ジャスミン米の蒸気とオリスのパウダリーさを中心に、パンダンのミルキーな青みと白花+ムスクの清潔さを溶かし込んだソフトなスキンセントとして仕上がっています。

ホワイトライズ

立ち上がりは“炊き上がりのデンプン質”のふくらみが柔らかく香り、中盤でオリスのドライな粉感と淡いジャスミンが重なり、終盤はホワイトムスクと少量のトンカにシダーが輪郭を与えて、肌そのものが温かく香る余韻に落ち着きます。拡散は近距離(控えめ)が基本、持続は短〜中程度が中心ながら、肌質次第で長く感じるという口コミもあります。肌によっては「紙・鉛筆削り/ホテルロビー」のウッディ寄り、あるいは「石けん/清潔な化粧品」方向に寄ることがあり、まれに「おこげ・苦み」のニュアンスを拾うという口コミも。

総じて、穏やかでレイヤリング適性が高いユニセックス(やや女性寄り)。似ている香水としてディプティックのローパピエやグロッシアーのユーとの比較が挙がる一方、ダンナムのホワイトライスはより穀物の気配とやわらかな温度を感じやすいです。

香りの構成

  • トップノート
    • ライス(米), パンダン蒸気を含むデンプン質の温もりがふわりと立ち上がります。パンダンが薄い青みとナッティな柔らかさを添えます。肌によっては短時間、紙やプラスチックのような粉感やごく軽いおこげを連想するという口コミもあります。
  • ミドルノート
    • オリス, ジャスミン:主役はオリスのドライなパウダーです。ジャスミンは輪郭を丸くする白花のヴェールにとどまり、過剰にフローラルへは傾きません。ここで「ホテルロビー」「紙・鉛筆削り」の清潔な印象を強く感じるという声もあります。
  • ラストノート
    • ホワイトムスク, トンカビーン, シダーウッド:清潔で肌寄りのムスクに穏やかな甘さ(トンカ)とドライな木質(シダー)が溶け合い、肌そのものが心地よく香る終盤になります。米の気配は淡く残りますが、ラストはムスク/オリス/シダーの比重が高まりやすいです。

ホワイトライスと似てる香水

  • ディプティック「ローパピエ(L’Eau Papier)」 ライススチームの柔らかなトップ→ホワイトムスク主体のハート→ブロンドウッドのドライな紙様ドライダウン=“米の湯気×白いムスク×紙の清潔感”という静かなスキンセンテッドの骨格が近い。
  • J-Scent「和肌(Yawahada)」 米粉×ミルクのふわりとしたトップ→アイリス/ローズの白い肌感→ムスク&バニラでさらりと収束=“米粉のパウダリー×ミルキー×クリーンムスク”という穀物由来の柔らかさが共通(甘さは控えめ)。
  • ケンゾー「アムール(Kenzo Amour)」 ライススチームとホワイトティーで穏やかに始まり、フローラルのミルキーなハートからバニラ/ムスクでソフトに落ちる=“蒸した米×ミルキー・フローラル×クリーン”のやさしい包まれ感が近い(ホワイトライスより甘さはやや強め)。
  • ボーントゥスタンドアウト「ダーティー ライス(Dirty Rice)」 ミルク/アーモンドのコージーな立ち上がり→サンダルウッドと米のニュアンス→スキンムスクでロウに残香=“ミルキーな白米×肌寄りの静けさ”というライス・スキンセントの方向が近い。
  • リキッド イマジネール「ファンタズマ(Fantasma)」 柑橘とティーの透明トップにライスパウダーの白いベールが重なり、ムスク/ウッドで清潔に乾く=“米粉×清潔ムスク×紙のような軽さ”が共通(ややティー寄りの明度)。

おすすめの季節と時間帯

日中

近距離の清潔感と穏やかな温度が、日中のオフィスや外出、就寝前まで幅広い場面に適します。涼しい季節のほうがライスの輪郭が残りやすく、高温多湿ではオリス/ムスクが前に出て“石けん・化粧品”寄りに感じやすいという声が見られます。静かな場でこそ美点が際立ちます。

男性向け、女性向け

男性
女性

粉質のオリスとクリーンムスクがわずかにフェミニンへ寄せますが、シダーのドライさが中性的〜ややメンズ寄りの骨格を保ちます。ユニセックスとして成立しつつ、全体印象は女性側に半歩寄りと判断します。日常使い・レイヤリング適性の高さから、性別を問わず取り入れやすいという評価が多いです。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • ウッディ系・・・ウッド
  • フローラル系・・・ソフトフローラル
骨格はオリスのパウダリーさ×ホワイトムスクがつくるソフトフローラルとして整理します。シダーが静かな木香で輪郭を締めるためウッドを準主軸。パンダン由来の軽い青みやナッティさは補助的なグリーンとしてトップの明度を上げます。甘樹脂の厚みは置かないためアンバー系は採用していません。

補足分類(18の属性からの分類)

  • ウッディ
  • グリーン
  • グルマン
  • パウダリー
  • フローラル
  • ムスキー
オリスが乾いた粉質を形成します(パウダリー)。ホワイトムスクが清潔で肌馴染みのよい余韻を拡張します(ムスキー)。シダーがドライな骨格を支えます(ウッディ)。ライス+トンカは穏やかな甘香にとどまり、食香の主張は控えめです(グルマン=軽度)。白花が全体を丸く包み(フローラル)、パンダンの青みがトップに空気を通します(グリーン)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ホワイトライスの香りが似合うイメージ・人物

ホワイトライスをつけている人のイメージ

朝の炊き場を仕切る“米所の炊飯士”

  • 30代後半・性別不問。蒸気の上がる蓋を少しだけずらし、湯気の甘さで炊き上がりを見極めます。
  • 調味は最小限、白磁の茶碗と木杓子の手触りを大切にします。
  • 身につけるのは洗い立ての白衣と薄手のリネンだけです。

真白のリネンを整える“ミニマル・スタイリスト”

  • 30代前半の女性。白と生成りのワードローブを基調に、余白で季節を見せます。
  • 香りは近距離だけにとどめ、会話の間合いを崩しません。
  • 休日は花市場で白い小花と枝物を少しだけ選びます。

図書館の製本室で紙を継ぐ“ブック・コンセルヴァター”

  • 40代前半の男性。紙繊維と糊の呼吸を指先で読み、声はいつも穏やかです。
  • 作業台には骨ヘラと刷毛、窓辺には乾いた木箱を置きます。
  • 仕上げに手を石鹸で洗い、香りは半径だけに留めます。

早朝のロビーを整える“ホテルのハウスキーピング”

  • 30代前半・性別不問。花瓶の水を替え、カーテンを少しだけ開けます。
  • 香りはゲストの一歩手前で香る程度に調整します。
  • 装いは淡いグレーに白いシャツ、足取りは静かです。

乳白のエマルジョンを調える“スキンケア調香アシスタント”

  • 30代後半・性別不問。ビーカーの温度と撹拌を見ながら香料を最小限に調整します。
  • ノートには粉体の比率と官能評価だけを簡潔に記します。
  • 職場では無彩色、私服は白いTシャツが定番です。