ダンナムジャパニーズ ウィスキー

ジャパニーズ ウィスキー
ブランド ダンナム(d' Annam)
分類ウッドドライウッド
季節
発売年月日 2025
調香師 アイン・ンゴー
香料を知って香水が楽しくなるInstagram(@semiperfumer)も始めました

どんな香り?

ジャパニーズ ウィスキー(Japanese Whisky)は、樽熟(ミズナラ)を思わせるドライな木質に、麦芽のほの甘さとチェストナッツの丸みを重ねたウッディ・スパイシー。

立ち上がりはウイスキーアコード×クラリセージで“上質なバーの一杯”の気配を描きつつ、アルコールの刺々しさは抑えめ。中盤は大麦の穀物感(ときに乳白色=ラクトニック)とオークのドライさが骨格を固め、終盤はサンダルウッドのクリーミーさにナッティな甘香(モンブラン/ヌテラを連想する声)が溶け込みます。甘さは控えめで“樽香”が主旋律。

ジャパニーズ ウィスキーの香りのイメージ

拡散は中庸〜やや強め、持続は長め(肌で概ね6–10時間という体験談が多め)。一方で麦芽が“乾いたビール”様に転ぶ、セージが青く残る/きゅうり様に感じるなど肌差の報告もあり、涼しい季節・夜時間に真価を発揮します。男前寄りのユニセックスで、デイリーの“上質カジュアル”から夜のシーンまで幅広く対応。

香りの構成

  • トップノート
    • ウイスキー、クラリセージ:艶やかなウイスキーアコードが立ち上がり、セージが澄んだハーバル感で輪郭を整えます。アルコール臭が強すぎない設計。肌によってはクローブ様の温スパイス感や、ごく稀に青瓜の清涼感に転ぶことがあります。
  • ミドルノート
    • 麦芽(大麦)、オーク(ミズナラ):麦芽のパン生地〜ミルキーな穀物感がふくらみ、ミズナラの乾いた木理が芯を形成。ここが最も“ジャパニーズ・ウイスキーらしい”表情。一部では“乾いたビール”を連想する口コミが出るほど穀物ニュアンスが前に出る肌もあります。
  • ラストノート
    • チェストナッツ、サンダルウッド:ナッティでやわらかな甘みが穏やかに残り、サンダルウッドのクリーミーな滑らかさが全体をまとめます。砂糖過多には振れず、落ち着いた木質+ほんのり甘香の余韻。

ジャパニーズ ウィスキーと似てる香水

  • メゾン マルジェラ「ジャズ クラブ」ピンクペッパーの火花→ラム×クラリセージのアロマでふくらみ→タバコリーフとバニラ/スチラックスで甘苦くドライ=“酒精×スモーキー・ウッディ”の骨格が、ジャパニーズ ウィスキーの酒×ハーブ×木の運びに重なる
  • バイ キリアン「エンジェルズ シェア」コニャックの芳香トップ→シナモン&トンカで温まるハート→オークウッドとサンダルウッドを帯びたアンバーに着地=“樽香のある琥珀”がミズナラ×酒のニュアンスに近い(甘さはやや強め)
  • メゾン マルジェラ「バイ ザ ファイアープレイス」クローブのスパイス→チェスナットとギアックのスモーキーウッド→バニラ&ベンゾインで柔らかく包む=“焼き栗×燻し木”の温度感がジャパニーズ ウィスキーのチェスナット×ウッディと響き合う
  • ブルガリ「マン イン ブラック」ラムの酒香とスパイスで立ち上がり→レザー/フローラルの厚み→ベンゾインやガイアックで暖かくドライダウン=“酒精×レザーウッド”の余韻が酒×ウッディアンバーという共通骨格を描く
  • ズーロジスト「ハーベスト マウス」ビールCO2エクストラクトと穀物の甘香→干し草/イモーテルのトワイライト→バニラ/樹脂で穏やかに乾く=モルトや大麦の印象を強く打ち出す“穀物×アンバー”で、ジャパニーズ ウィスキーの大麦の麦芽の側面に近い(酒精は穏やか)

おすすめの季節と時間帯

日中

乾いた木質と穀物の温もりが活きる秋冬が最適。春の夜にも上品に馴染みます。高温多湿では麦芽やセージが“青い/湿った”方向へ振れやすい体験談があり適性は下がります。夜の外出/バー~レストランでの満足度が高く、日中は穏やかな放射で上質カジュアルに。

男性向け、女性向け

男性
女性

主役がドライな木質+ウイスキーの温度であるため男性寄りの印象が一歩リード。ただし甘さ控えめのナッティな円みとクリーミーな白檀がユニセックス性を高め、女性の支持も一定数。口コミでも「男前寄りのユニセックス」という評価が多く確認できます。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • ウッディ系・・・ウッド、ドライウッド
香りの骨格は終始ミズナラ/オークとサンダルウッドが牽引する乾いた木質(ドライウッド)と、穏やかに広がる木香(ウッド)。樹脂系アンバーを据えない設計のためアンバー系は中核に置きません。トップのクラリセージが与えるハーバルな清涼感は補助に留まり、主旋律はあくまでウッドの二層です。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • ウッディ
  • グルマン
  • スパイシー
樽香と白檀が土台(ウッディ)。ウイスキー由来の温かい刺激とセージの輪郭が軽くエッジを作ります(スパイシー)。セージの清涼感は補助的なアロマティックに限定され、前に出すぎません(アロマティック=補助)。終盤のチェストナッツと麦芽の“食感的な甘み”が穏やかなグルマンの陰影を添えますが、砂糖菓子的にはならない点を強調します(グルマン=軽度)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ジャパニーズ ウィスキーの香りが似合うイメージ・人物

ジャパニーズ ウィスキーをつけている人のイメージ

秋夜のカウンターを預かる“静謐なバーテンダー”

  • 30代後半の男性。氷を割る音で会話の間合いを整えます。
  • カットグラスと磨かれた木のカウンターを何より大切にします。
  • 一杯目は短い挨拶、二杯目から物語を始めます。

樽を読み解く“ミズナラのクーパー(樽職人)”

  • 30代後半・性別不問。年輪と木理の癖で用途を決めます。
  • 炭化の火加減と打ち具合で香りの芯を仕立てます。
  • 仕事明けは掌に残る木の粉を払って帰路につきます。

山間の蒸留所を歩く“フィールド・ライター”

  • 30代前半・性別不問。朝霧の中でノートに香りの語彙を探します。
  • 倉庫の冷気と樽の乾きを文章のリズムに移します。
  • 取材の帰りに小さなバーで一行だけ書き足します。

アーチトップを抱える“夜更けのジャズギタリスト”

  • 30代後半・性別不問。小箱のステージで木の鳴りを確かめます。
  • セットの合間に指板を布で拭き、音の角を落とします。
  • 演奏後は短い言葉で礼を述べ、静かに楽屋へ戻ります。

茶と洋酒を橋渡しする“ペアリング・ソムリエ”

  • 30代前半の女性。焙じ茶とハイプルーフの相性を研究します。
  • 語りは簡潔で、香りの層だけを正確に案内します。
  • サーブの直前に一呼吸おいて温度を揃えます。