マイヤ エンジャイノーディック シダー

ノーディック シダー
ブランド マイヤ エンジャイ(Maya Njie)
分類ウッド
季節日中
発売年月日 2016
調香師 マイヤ・エンジャイ
原産国 イギリス
詳細 公式サイト
原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています

「ノーディック シダー」は、乾いたシダーに冷ややかなカルダモンが弾け、パチョリの土気と仄かな甘みが厚みを与えるミニマルなスパイシー・ウッディです。立ち上がりはカルダモンの清涼なスパークが主役で、すぐに“新しい木材/鉛筆削り”を思わせるドライなシダーへ接続します。中盤はパチョリがわずかにパウダリーな陰影を添え、終盤はムスクとアンバーが柔らかなヴェールを作ります。

ノーディック シダーの香りのイメージ

口コミでは“箱から出したばかりの日本のお線香”“サウナの木壁”“クリーミーなカルダモンバンの粉感(ただし食香までは行かない)”といった連想が見られます。拡散は控えめ〜近距離で、持続は肌質により振れ幅が大きく、4–6時間程度から「翌朝まで残る」との声まであります。カルダモンが苦手だと刺激的・頭重く感じる場合がある一方、“清潔で色気のあるウッディ”として褒められ体験が多く、ユニセックスで使いやすい仕立てです。同ブランドのヴァニルとカルダモンのDNAを分かち合い、ル ラボのサンタル 33を想起する口コミも散見します。

香りの構成

  • カルダモン:冷ややかでシャープなスパイスが素早く立ち上がり、数分で丸みを帯びます。一部の肌ではドライで少しメディシナルに振れ、“粉っぽい温度感”を短時間残します。カルダモンが強く出る体質だと刺激的に感じることがあります。
  • シダー, パチョリ:乾いたシダーが骨格を形成し、”新しい木材/鉛筆削り”様のドライさが持続します。パチョリは土っぽい甘さと薄いパウダリーさで角を取り、箱から出したての日本の線香を思わせる澄んだウッディ感に、軽いクリーミーさを与えます。
  • ムスク, アンバー:柔らかなムスクが“肌っぽい”清潔感を伸ばし、アンバーがほのかな温もりで包みます。拡散は控えめに移行しつつも、体温が上がる場面ではふと心地よいウッディの残香がよみがえることがあります。

ノーディック シダーと似てる香水

  • ル ラボ「サンタル 33」カルダモンの乾いたトップ→サンダルウッド/シダーが骨格を作り→レザー様のムスクでドライダウン=“カルダモン×ドライウッド×肌寄りのムスク”という骨格と温度勾配が共通
  • バイレード「スーパー シダー」ローズの微光を伴うヴィルジニア・シダーが速攻で主役→鉛筆削り様のドライウッディ→クリーンムスクに収束=スパイスは控えめだが“ドライなシダー×クリーンムスク”の後半が一致
  • ディプティック「タム ダオ」サイプレスの冷感→サンダルウッド/シダーのミルキーで乾いた木肌→ムスクで穏やかに消える=スパイスは弱いが“乾いた木の静けさ×ソフトなムスク”という落ち方が近い
  • カルティエ「デクラレーション(EDT)」ビターオレンジとカルダモンのシャープな立ち上がり→クミンを含むシダーのスパイシー・ウッド→ムスク/ベチバーでドライ=“カルダモン駆動のスパイシー・ウッディ”という芯の立ち方が共通
  • コム デ ギャルソン「ワンダーウッド」ブラックペッパーの序盤→シダー/サンタル/ガイアックの多層ウッド→インセンス/ムスクで乾いた余韻=より濃厚だが“スパイスを帯びたドライウッド”の厚みと残香の方向が共通

おすすめの季節と時間帯

日中

乾いた木質と冷ややかなスパイスは、空気が澄む季節に最も映えます(秋冬◎、春◎)。暑さでカルダモンが鋭く出る体質だと負荷が増すため真夏の昼は控えめに、夜や空調下では心地よくまとまります。近距離の穏やかな拡散なので日常使いにも適し、静かな色気が欲しい夜のシーンでは特に評価が高いです。

男性向け、女性向け

男性
女性

ドライなシダーとカルダモンの骨格が中性的ながらわずかにマスキュリンへ寄りやすい一方、ムスクとパチョリの柔らかさが肌馴染みの良さを生み、女性にも多く支持されています。実際の口コミでも「男性にとてもセクシー」「女性にも清潔でシック」といった相反しない評価が共存しています。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • ウッディ系・・・ウッド
乾いたシダーが終始骨格を形作るため中核はウッドです。立ち上がりのカルダモンがもたらすハーバルで清涼な明度は、骨格を持ち上げる補助的なアロマティックとして整理します。基底ではムスク+アンバーがほのかな温もりと柔らかさを与えますが、香りの重心は常にドライな木質側にあり、アンバーはベースを滑らかにする補助要素に留まります。結果として「ドライ・ウッディを主旋律に、アロマティックとソフトアンバーが陰影と温度を添える」設計です。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • ウッディ
  • スパイシー
  • パウダリー
  • ムスキー
乾いたシダーが背骨を作り(ウッディ)、カルダモンが冷ややかな輪郭と軽い“粉感”を伴って広がります(スパイシー)。その清涼な持ち上げはハーバル寄りの性格を帯び(アロマティック・補助)、終盤はムスクが清潔で親密な余韻を引き伸ばします(ムスキー)。パチョリの穏やかな甘さが粉雪のような柔らかさを加え(パウダリー)、全体は“ドライウッディに冷たいスパイスを振った”ミニマルな構成に落ち着きます。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ノーディック シダーの香りが似合うイメージ・人物

ノーディック シダーをつけている人のイメージ

北欧のサウナで温冷を設計する“ロウリュマスター”

  • 朝の静かな時間に石を温め、入室の呼吸を合図に蒸気を立ち上げます。
  • 白木のベンチとリネンの質感を好み、所作は無駄なく穏やかです。
  • 冷たいカルダモンの一息が頭を冴えさせ、乾いたシダーとムスクの温度が肌に寄り添います。

新材の“板目”を読むミニマル家具職人

  • 作業台の上で木口を確かめ、鉛筆削りの香りとともに角を落とします。
  • 装飾を排し、オイル仕上げの艶だけで完成を語ります。
  • シダーのドライさにパチョリの薄い粉感が重なり、終盤はムスクが静かな清潔を残します。

霜の湖畔を走る“ノルディック・ランナー”

  • 夜明け前の白い気配に向かって、一定のリズムで足を運びます。
  • ウェアは無彩色、余計な荷は持たず、呼吸だけを整えます。
  • カルダモンの冷気が胸を開き、シダーの直線とアンバーの微かな温もりが背骨を通します。

箱書きを扱う“線香のギャラリーキュレーター”

  • 薄紙をめくる手は静かで、展示は余白を最優先に整えます。
  • 紙箱と木棚の乾いた匂いを、環境光と温湿度で保全します。
  • 澄んだシダーが箱から立ちのぼり、パチョリの土気とムスクの仄かな甘さが和の空気をやわらげます。

深夜に焙煎を仕上げる“小規模ロースター”

  • 温度曲線と風量を微調整し、冷却の瞬間を耳で捉えます。
  • 香りは作業の邪魔をしないよう、袖口にだけ少量まといます。
  • カルダモンの輪郭が焦点を合わせ、乾いた木質と柔らかなアンバーが余熱のように残ります。