イソップアバヴ アス、ステオーラ

アバヴ アス、ステオーラ
ブランド イソップ(Aesop)
分類アロマティックソフトアンバードライウッド
季節
発売年月日 2025
調香師 セリーヌ・バレル
原産国 オーストラリア
詳細 公式サイト
原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています

どんな香り?

「アバヴ アス、ステオーラ」は、上向きの清涼感と下支えの温もりが同居するドライ志向のスパイシー・アンバー。序盤は冷えたカルダモンとベルガモットが細かな火花のように立ち上がり、澄んだ樹脂が輪郭を整えます。中盤では静かなお香の空気が広がり、甘さは控えめのまま奥行きが出てきます。バニラは砂糖的な厚みではなく艶と丸みを与える役割に徹し、シプリオールの乾いた木根が骨格を引き締め、ラストはシナモンの穏やかな温度とドライウッドの陰影へ着地します。全体像は「クラフトコーラ」的に複合スパイスがきらめきつつ、インセンスの静謐さで整える構図。

アバヴ アス、ステオーラの香りのイメージ

口コミでは「クラフトコーラのような複合スパイス感」「マラケッシュ系の樹脂をやわらげた肌馴染み」「クミンのような温度感が立つ」といった体験差が見られます。

拡散は中庸、持続は肌質差が大きく4〜8時間前後の幅が報告されています。季節は秋冬〜春先に最良で、ユニセックスに活躍します。甘香に寄りすぎない“辛口アンバー”をお探しの方におすすめです。

香りの構成

  • トップノート
    • カルダモン、ベルガモット、エレミ:ハーバルでほのかに柑橘の皮を思わせるドライな清涼感。カルダモンの“涼”とエレミの金属的な澄明さが弾け、スパイスの泡立ち(クラフトコーラの泡のようだという口コミも)を感じさせます。
  • ミドルノート
    • フランキンセンス、ラブダナム、シプリオール ハート:樹脂の光沢とミネラル感のある煙。ラブダナムがアンバーの芯を厚くし、シプリオールが乾いた土気とウッディ/ごく軽いレザーの陰影を付与。わずかにクミン様ニュアンスが立ち上がるという口コミもあります。
  • ラストノート
    • バニラビーン、シナモン、シプリオール ハート:バニラは丸みと艶を与えるコーティングとしての役割。シナモンの温度が穏やかに残り、甘くなり過ぎずにドライアンバーへ。シプリオールがブレを支え、透明なお香感を保ったまま静かに収束します。

アバヴ アス、ステオーラと似てる香水

  • ディプティック「オー デュエル」カルダモンの火花→エレミ/乳香/ナガルモタで樹脂の芯→バニラ×アンバーでドライに収束=「アバヴ アス、ステオーラ」の“カルダモン→乳香×ラブダナム→バニラ”という骨格と、粉っぽさを抑えた澄んだ琥珀感が重なる。
  • アムアージュ「マテリアル」エレミのドライなトップ→バニラ×ベンゾインの厚み→フランキンセンス/ラブダナム/トンカで深く沈む=“樹脂アンバー×バニラ”の後半の重心と温度感が非常に近い(こちらの方が拡散は強め)。
  • メゾン フランシス クルジャン「グラン ソワール」ベンゾインとラブダナムの温かなアンバー核にバニラが溶け、肌上で艶やかに長く残る=“パウダリーを抑えた琥珀×バニラ”という仕上がりが共通(スパイスは控えめ)。
  • トム フォード「エベーヌ フメ」パロサント由来の燻香に樹脂と乳香が重なり、シトラスの微光からウッディ・アンバーへ落ちる=“乳香の燻り×樹脂の温もり”という空気感が近い(こちらはスモークが前面)。
  • イソップ「オラノン」乳香/没薬を軸に、乾いた草のニュアンスとトンカの丸みで静かに長く残る=“瞑想的な樹脂アンバー”の体温感が共通(「アバヴ アス」はカルダモンとバニラの輪郭がより明確)。
  • イソップ「マラケッシュ インテンス」シナモン/カルダモンで温かく始まり“スパイス→ウッド”に落ちる骨格は共通する一方、ステオーラはエレミ〜乳香×ラブダナムにヴァニラが柔らかく煙る“澄んだアンバー”、マラケッシュはクローブ主導で花芯(ローズ/ジャスミン/ネロリ)を経てサンダルウッドで辛口にドライ=近いのはミドル〜後半、甘さとお香感の有無で着地が分かれる。

おすすめの季節と時間帯

日中

スパイス&インセンスの骨格は気温が下がる季節に最も映えます(秋冬◎)。序盤のカルダモンの清涼感が春の昼にも快適。夏は発汗や高温で樹脂とシナモンが濃く感じやすいため、夜や空調環境での使用が無難です。拡散は半径ひと腕ほど、近接時に心地よく漂うタイプ。

男性向け、女性向け

男性
女性

ドライでスパイス前傾のアンバー核(樹脂×お香×木根)がややマスキュリン寄りに響く一方、バニラが角を落として中和。レビューでも「温かいが甘過ぎないスパイシー・アンバー/クラフトコーラ的」「秋冬のコージー」「マラケッシュ系の延長線」といった声と、「バニラが強く出る」「クミン様が気になる」など肌差による印象の振れが確認でき、ユニセックスながらわずかに男性優位と判断しました。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・アロマティック
  • アンバー系・・・ソフトアンバー
  • ウッディ系・・・ドライウッド
樹脂核はラブダナム×フランキンセンス×バニラによる柔らかいインセンス調のアンバーが中心で、重厚な“東洋アンバー”よりもソフトアンバーが適切。トップから全編に薄く残るカルダモン/ベルガモット/エレミのハーバルで透明な辛味が骨格を軽快に保つためアロマティックを併記。ドライダウンはシプリオールの乾いた木根とわずかなレザー陰影が甘さに偏らず締め、質感はドライウッドに着地する構成です。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • アンバリー
  • ウッディ
  • スパイシー
  • フレッシュネス
シャープなカルダモンとベルガモットが温度を下げ(フレッシュネス/アロマティック)、ミドルでフランキンセンスとラブダナムが樹脂の厚みを形成(アンバリー)。シナモンとカルダモンの二段スパイスが骨格を走り(スパイシー)、シプリオールの乾いた木根が余韻を引き締めます(ウッディ)。甘さは控えめでグルマンには寄りません。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

アバヴ アス、ステオーラの香りが似合うイメージ・人物

アバヴ アス、ステオーラをつけている人のイメージ

クラフトコーラを片手に夜道を歩く“スパイシー・シーカー”

  • 30代後半・性別不問。都会の喧騒を抜け、夜の静けさに身を委ねながら歩くのが習慣。
  • スーツにもワークウェアにも合う、辛口で無駄のない装いを好む。
  • 香りは“甘さに逃げず、余白に残る熱”を重視する。

焚き火の残り香を愛する“レジン・ロマンティスト”

  • 40代前半の男性。旅先では寺院や古い町並みを巡り、香木やお香に強く惹かれる。
  • 語数は少なく、会話よりも空気や温度差を大切にする。
  • 香りは“静かに漂うインセンス”で心を落ち着かせる。

朝の冷気を切る“カルダモン・ランナー”

  • 30代前半の女性。仕事前に軽いランを日課とし、頭を澄ませてからデスクに向かう。
  • 白シャツとスニーカーで、シンプルだが緊張感を保ったスタイル。
  • 香りは“スパイスのシャープさ”で自分を起動する。

木目を撫でる“ドライウッド・クラフター”

  • 30代後半・性別不問。家具や器を集め、乾いた木の質感に安心を覚える。
  • 色はベージュとチャコールを基調に、生活空間はミニマル。
  • 香りは“甘さを抑え、木根の陰影で締める”ものを選ぶ。

夜のギャラリーを見回る“インセンス・キュレーター”

  • 40代前半の女性。展示替えの静かな時間に、作品と空間の余白を調整する。
  • 黒のジャケットにマットな革小物。香りは観客の気配に紛れるほど控えめ。
  • “澄んだアンバーの静謐”を纏い、夜をしなやかに整える。