ル ラボガイアック 10

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「ガイアック10」は、ル ラボの都市限定商品シティエクスクルーシブシリーズの東京限定の商品です。東京のル ラボでしか購入できません(毎年9月はオンラインや各地店舗で購入可能)。
硬質でわずかに甘みを帯びるガイアックウッドを核に、4種のムスクが肌そのもののようなやわらかさを与えるウッディ・ムスクです。

つけたてはオリバナムのほのかな煙とシダーの乾いた木肌が立ち、一部の方は「燻製肉」と「ウッディ」の間で揺らめいているような印象を受けますが、数分でガイアックの温かいスモークと樹脂の甘みへ滑らかに移行します。ドライダウンでは清潔なムスクが前に出て、「新しい木の床」「鉛筆削り」「檜の湯気」を思わせる静かな余韻が長く続きます。

体温や肌質、ムスクの感受性の関係で「鰹出汁」なんかを感じ取るという口コミもあります。
拡散は控えめ、持続は肌との相性で振れ幅が大きい設計で、近接での心地よい香り立ちに重心があります。初期に焚き火・BBQ的な煙や薬用的・消毒薬的に感じる方もいますが、落ち着くと石けんの清潔感と滑らかな木質が主旋律になります。季節・場面を選びにくく、日中のオフィスから夜の外出まで品よく寄り添います。
香りの構成
- トップノート
- オリバナム、シダー:淡い煙と冷んやりした木肌が立ち上がります。短時間で角がとれ、線香のような落ち着きとごく軽いスパイシー感を残します。
- ミドルノート
- ガイアックウッド:温かいスモーク+なめらかな樹脂のコア。肌によっては焚き火の残り香や新築の木材、檜風呂のように感じるという口コミがあります。
- ラストノート
- ムスク:清潔でパウダリーなムスクが木質を包み、“第二の素肌”のような近接的な残香に収束します。体温・湿度が高い環境ではやや甘柔らかく、低温下ではドライに傾きます。
ガイアック 10と似ている香水
- ベネツィア1920「ペギー」インセンスの柔らかな立ち上がり→サンダルウッド/アトラスシダー→アンバー&ムスクのクリーンな包み=ガイアック 10の「お香×ムスク×クリーン・ウッディ」構成に近い(日本に上陸はしていないがイベントなどでたまに見る)
- ディプティック「タム ダオ」寺院を想起させるサンダルウッド×サイプレス=落ち着いた“お香ウッディ”が共通
- コム デ ギャルソン「インセンス キョウト」インセンス×サイプレス×ウッド=“和の寺院”の静けさというコンセプトが近い
- コム デ ギャルソン×モノクル「ヒノキ」ヒノキ/サイプレス/シダーにインセンス=瞑想的な木の清潔感が共通
- ラルチザン パフューム「パッサージュ ダンフェ」ユリ×インセンス×ムスクの柔らかなスモーキー感=“静謐なお香”の雰囲気が近い
- ディオール「ボア ダルジャン(メゾン クリスチャン ディオール)」フランキンセンス×ムスク×アイリス=クリーンで上質な“お香×ムスク”が共通
- ヒーリー「カルディナル」乳香・没薬に“ホワイトリネン”の清潔感を乗せた軽やかなインセンス=空気感が近い
- イソップ「ヒュイル」サイプレスとフランキンセンス、モス/ベチバー=“日本の森・寺院”着想のスモーキーウッディが共通
- エセントリック モレキュールズ「モレキュール 01」ISO E Super由来のシダー様ウッディ=ガイアック10の“鉛筆削り”ニュアンスに通じる
- フレデリック マル「コロン インデレビル」ホワイトムスク主体の清潔なスキンセント=ガイアック10のドライダウンと方向性が近い
- アザロ「ヴィジット フォーメン」インセンス×シダー×ガイアックの組み合わせ/調香師共通で“かなり似る”との声
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
冒頭の乾いたスモークと木質がわずかにマスキュリンに寄る一方、ドライダウンの清潔ムスクが中和し、ほぼ完全なユニセックスとして成立します。肌質・温度で印象差が出やすい点もバランスの要です。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- アンバー系・・・ソフトアンバー
- ウッディ系・・・ウッド、ドライウッド
主軸は乾いた木質(ドライウッド/ウッド)で、オリバナムとムスクが柔らかな温度と透明感(ソフトアンバー)を与えます。甘さを抑えながら、穏やかな煙×清潔ムスクの対比で奥行きを出します。
補足分類(18の属性からの分類)
- ウッディ
- スパイシー
- パウダリー
- フレッシュネス
- ムスキー
初動の木質と煙でウッディ、余韻はムスキー/パウダリーな肌感へ(ムスクの多層使い)。オリバナムのアクセントがスパイシーに響きます。全体は透け感のある清潔さ(フレッシュネス)で重く滞りません。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
ガイアック 10の香りが似合うイメージ・人物

木と静けさで空間を整える“建築ディレクター”
- 30代後半の男性。素材は無垢材と石、装飾は最小限に抑えるミニマリストです。
- 図面よりも模型と光を優先して検討し、会話は必要な情報だけを端的に交わします。
- 香りは近距離で清潔に伝わるものを選び、打合せでも邪魔しない設計を好みます。
紙と糊の呼吸を読む“ブック・コンセルヴァター”
- 40代前半の女性。紙繊維と革の収縮を読み、手の温度でわずかに湿度を足します。
- 作業場は静かで、声量も小さく、所作は緩やかです。
- 香りは自分にだけわかる“近接半径”に調整します。
夜の音を磨く“マスタリング・エンジニア”
- 30代後半・性別不問。聴感上のピークを削り、ノイズは質感として残します。
- 黒の装いで、照明は落とし気味。声は低く、言葉は少なめです。
- 香りはブースの空気を曇らせない近距離仕様を選びます。
露地を掃き清める“寺庭の世話人”
- 40代前半・性別不問。朝は石畳の露を拭い、夕に線香の残り香を見送ります。
- 服は生成りと墨色、話し言葉は穏やかです。
- 香りは“気配”としてだけ存在させます。
茶と器でニュアンスを訳す“茶会キュレーター”
- 30代前半の女性。抽出温度と器の肌理で味の輪郭を変えます。
- 来客の歩幅に合わせ、所作の速度を微調整します。
- 香りは甘さを抑え、清潔さと温度差だけを残します。
秋冬と夜が最も美しく、乾いた木質と穏やかな煙が澄んだ空気に映えます。高温多湿下では初動のスモークが強く出る場合があるため控えめの量が品よく決まります。オフィスの近接距離でも好印象です。