ザラフルール・ドランジェ

フルール・ドランジェ
ブランド ザラ(ZARA)
分類シトラスソフトフローラルフローラル
季節日中
発売年月日 2019
調香師 ジョー・マローン
原産国 スペイン
詳細 公式サイト
香料を解説したりするInstagram(@semiperfumer)も始めました

ZARAの「フルール・ドランジェ(Fleur d’Oranger)」は、ネロリとオレンジブロッサムの澄んだ白い花を核に、ベルガモットの明るさとイランイランの柔らかなコクを添えた、清潔感のあるホワイトフローラルです。立ち上がりはビターな柑橘の皮調と白花がはじけ、まもなく石けんのようなクリーンさが全身に広がります。甘さは控えめで、わずかなパウダリーのヴェールが肌に溶け、ラストはムスキーで透明感のある余韻に落ち着きます。

【ZARA】 フルール・ドランジェの香りのイメージ

香りの主題は終始ブレず、複雑な変化よりもシャワー後のネロリの心地よさを長く保つ設計です。拡散は序盤がはっきり、その後は近接で穏やかに続きます。持続は短め〜中程度で個人差が大きく、強く香り続ける肌もあれば早めに静まるという口コミもあります。高温・多湿や噴霧量が多い環境ではシャープさやソーピー感が強まりやすいため、春夏のデイリーに少量でさらりと纏うのがおすすめ。フェミニン寄りの表情ながら、ユニセックスに快適に使えると言えるでしょう。

香りの構成

  • トップノート
    • ベルガモット、オレンジブロッサム:ビターな柑橘皮のきらめきと白花が同時に立ち上がります。肌質によってはごく短時間、アルコールや洗浄剤様のシャープさを感じるという口コミもあります。
  • ミドルノート
    • ネロリ、イランイラン:ネロリのグリーンで蝋質な側面と、イランイランのクリーミーな黄花が合流し、シャンプーの泡を思わせる清潔感が広がります。甘さは穏やかで、パウダリーが輪郭を整えます。
  • ラストノート
    • ホワイトムスク:石けん由来のクリーンさを引き継ぎ、肌に寄り添うムスキーな透明感で静かにフィニッシュします。体温で柔らかく発光するように残香が漂います。

おすすめの季節と時間帯

日中

春〜初夏の昼が最良です。涼風の中で白花とビターシトラスが曇りなく立ち、ワークデイの近接距離でも清潔にまとまります。真夏の高温・多湿ではソーピーな尖りや頭が重くなる方もいるため少量で運用すると快適です。冬はやや線が細く感じやすい一方、インドアのリフレッシュ用途には心地よく機能します。

男性向け、女性向け

男性
女性

設計自体はユニセックスですが、主役がホワイトフローラル+ソーピーな清潔感であるため体感はややフェミニンです。とはいえ、ビターなシトラスの骨格が甘さを引き締め、“清潔で軽やか”を求める男性にも自然に馴染みます。直線的でわかりやすい気分転換香としてデイリーで気軽に使いやすい一本です。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・シトラス
  • フローラル系・・・ソフトフローラル、フローラル
核は白花(フローラル)ですが、冒頭の推進力はシトラス。乾いてくるとソフトフローラルのパウダリー/ソーピーな清潔感が輪郭を柔らげ、全体を端正にまとめます。

補足分類(18の属性からの分類)

  • シトラス
  • パウダリー
  • フレッシュネス
  • フローラル
  • ムスキー
白花のみずみずしさ(フローラル)に、ビターな皮調の明るさ(シトラス/フレッシュネス)が重なります。乾いてくるほど石けん様の粉感(パウダリー)と肌に馴染む清潔感(ムスキー)が前景化し、直線的に心地よさを保ちます。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

フルール・ドランジェの香りが似合うイメージ・人物

フルール・ドランジェをつけている人のイメージ

白シャツの“ホワイトバランス”で朝を整える編集者

  • 30代前半の女性。朝いちでアイロンを当て、白シャツ+ベージュのスラックスが制服。
  • 出社後10分で校了タスクを並べ替える“朝型”。
  • 香りは会議室に残さず、手首と襟元の近距離だけに。

“日中だけ”開くヨガスタジオのインストラクター

  • 30代後半の女性。9〜15時の少人数制、声量は常に穏やか。
  • ウェアはエクリュやライトグレー、終わりにリネンを畳む所作が美しい。
  • 甘さの強い香りは避け、呼吸の邪魔をしない清潔さを選ぶ。

オレンジの樹を世話する“ボタニカル・リサーチャー”

  • 30代前半の男性。温室で蕾の開花を記録、朝は花だけを軽く摘む。
  • 服は生成りとセージ、金具は最小限。
  • 香りは植物の匂いを壊さない“低甘度の白花”基準。

ブライダルの“ホワイトブーケ”専門フローリスト

  • 30代半ばの女性。入場の導線と照明で白花の見え方を設計。
  • 甘さは絞り、清潔と気品のバランスを最優先。
  • リハーサル前に袖口へワンスプレーのみ。

白いタイルのコーヒースタンドを営む“デイタイム店主”

  • 30代前半・性別不問。朝は水拭きと換気を徹底、店内は無香に近い。
  • 自分の香りは“シャワー直後”だけを延長する用途。
  • 余白のある接客と短い会話が好き。