ザラレッドテンプテーション

香料を解説したりするInstagram(@semiperfumer)も始めました
「レッド テンプテーション(RED ZARA TEMPTATION)」は、サフランとビターオレンジの乾いた輝きに、プラリネのほの甘さとジャスミンの空気感を重ね、アンバー/モス/ムスクで引き締めるアンバー・モッシー調の一作です。甘さは綿菓子的にふわっと立ち上がりつつ、ベースで土っぽい苦味とパウダリーな肌感に収束します。序盤はスパイシーでメタリックにも感じやすく、中盤でスイートなプラリネが丸みを与え、終盤はアンバーとモス、ムスクが温かい残香を作ります。

拡散は中〜強めで、肌では“よく香る/ほとんど感じない”の差が出やすいです。甘く官能的で長く香るという口コミが目立ちます。中には金属的・消毒液様・ゴム様に感じる、という声も。少量からの使用が無難で、ユニセックスでも利用可能。とくに秋冬と夜に映えます。
ちなみに、メゾンフランシスクルジャンのバカラルージュ540との類似がよく指摘される香りでもありますし、実際構成は似ています。
香りの構成
- トップノート
- サフラン、ビターオレンジ、コリアンダー:乾いたスパイスの煌めきに、オレンジピールのビター感が走ります。立ち上がりはシャープで、肌質や気温によっては金属的・消毒液様のミネラル感を拾うという口コミもあります。
- ミドルノート
- プラリネ、ジャスミン:砂糖がけのナッツの柔らかな甘さが広がり、ジャスミンは“空気のブーケ”として輪郭を付けます。肌によってはココアや綿菓子的に甘く、または甘さ控えめで鉱物的にドライへ寄ります。
- ラストノート
- アンバー、モス、ムスク:アンバーの温もりに、モスのドライな苦みが陰影を与え、クリーンなムスクが粉っぽい肌感で締めます。オーバースプレーは重い・頭痛の要因になりやすいのでご注意を。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
モスとメタリックな辛口(サフラン)がややマスキュリンに、プラリネとアンバーの温甘さがフェミニンに働き、肌によって振れ幅が大きいです。結果として真ん中のユニセックスに収まります。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- アンバー系・・・アンバー
- ウッディ系・・・モッシーウッド
主旋律はアンバーの温もりと、モスが与える乾いた土っぽさ・僅かな渋みです。結果として“甘さ×鉱物的ドライ”が共存するアンバー・モッシーの骨格に落ち着きます。
補足分類(18の属性からの分類)
- アンバリー
- ウッディ
- グリーン
- グルマン
- シトラス
- スパイシー
- パウダリー
- ムスキー
サフランとアンバーが温かい核を形作ります(アンバリー/スパイシー)。プラリネがやわらかな甘さと粉感を補強します(グルマン/パウダリー)。モス由来の土っぽい苦味が骨格を与え(グリーン/ウッディ)、ムスクがクリーンな余韻を拡張します(ムスキー)。立ち上がりのビターオレンジが輪郭を引き締めます(シトラス)。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
レッドテンプテーションの香りが似合うイメージ・人物

金属と光沢を操る“照明ディレクター”
- 30代後半の女性。ガラスと金属素材の反射で空間の“温度差”を設計する。
- 服は黒とキャメル中心。ジュエリーは最小限でもエッジあり。
- 夜の現場入り前に一吹き、近距離でだけ空気を反転させる香りを好む。
ネグローニを片手に“夜景を編集する”アートディレクター
- 30代前半の男性。会食後も徒歩で街を見て回り、構図と配色を頭で組む。
- レザーのスニーカーと端正なジャケット。香りは“夜だけ少量”。
- 甘いだけの香りは避け、苦味と艶のバランスを重視。
鉱物標本を収集する“ミニマル・ジュエラー”
- 30代後半・性別不問。宝石より地質学の話に熱が入りがち。
- 直線的な黒の装い、指先の所作は静か。
- 香りは“鉱物の冷たさに体温を一滴足す”設計を選ぶ。
乾いた森を歩く“モダン・フレグランスキュレーター”
- 40代前半の女性。甘香は量で制御、昼はオフィス距離、夜は衣類に+1。
- 研究対象は“甘さと苔の両立”。
- スマホのメモは試香ログで埋まっている。
“甘さを演出で薄める”パティスリーPR
- 30代前半の女性。新作は必ず無糖のエスプレッソとセットで撮る。
- 仕事では可食調の印象を残しすぎない香りが基準。
- 夜は私的に少しだけ甘い香りを解禁。
冷涼〜乾いた空気で甘さとモスのコントラストが美しく立ちます。夏は夜や空調下が無難です。拡散は肌質差が大きく、「無臭に近い」「ビースト級に香る」の両極の声があるため、まずは少量でテストしてください。衣類には長く残りやすく、稀に色移り報告があるため淡色への近距離噴霧は避けると安心です。