モルトンブラウンサイプレス&シーフェンネル

サイプレス&シーフェンネル
ブランド モルトンブラウン(MOLTON BROWN)
分類アロマティックウォーター / マリンドライウッド
季節日中
発売年月日 2019
調香師 カーラ・シャベール
原産国 イギリス
詳細 公式サイト
香料を解説したりするInstagram(@semiperfumer)も始めました

「サイプレス&シーフェンネル」は、海風の透明感を緑の気配で包むドライなマリンウッディです。ベルガモットとジンジャーがシャープに立ち上がり、カルダモンのほの甘いスパイスとフィグリーフのグリーンが輪郭を整えます。中盤ではサイプレスのハーバルさとシーノーツの塩気が重なり、砂浜のリゾートではなく“岩場の海沿いの森”を思わせる清涼感へと移ろいます。終盤はベチバーとシダーが乾いた木肌を描き、レザーの渋みとムスクの清潔感が肌にさらりと残ります。初めに「渋み」「雑味」「ややパウダリー」を感じる方もいますが、10〜20分ほどで角が取れて調和しやすいです。

甘さは終始控えめで、シェービングジェル系の甘爽やかさや強いオゾン感には寄りません。持続は中程度(肌質によって3〜7時間の振れ幅がある)で、日常使いにちょうどよい存在感を保ちます。全体はややメンズ寄りですが、清潔で端正な仕上がりのためユニセックスに使いやすいです。

香りの構成

  • トップノート
    • ベルガモット、カルダモン、フィグリーフ、ジンジャー:ベルガモットの軽い苦味とジンジャーのシャープさが立ち上がります。カルダモンがほのかな甘みを帯びたスパイス感を与え、フィグリーフがグリーンの陰影を添えます。口コミでは付けた直後に「渋い」「雑味がある」と感じる方がいますが、時間経過でシトラスの明るさが前に出てバランスが整いやすいです。
  • ミドルノート
    • サイプレス、シーノーツ、オリバナム、ジャスミン:サイプレスのハーバルで針葉樹的な清涼感と、シーノーツのほのかな塩気が重なります。イメージは“森から海へ”。オリバナムが柔らかな樹脂の陰影を与え、ジャスミンは透明感の補助にとどまります。甘いフローラル/フルーティ系マリンとは異なり、辛口で自然志向の表情に落ち着きます。
  • ラストノート
    • ベチバー、レザー、シダー、ムスク:ベチバーとシダーが乾いた木質の骨格を作ります。レザーが渋みと大人っぽさを加え、ムスクがクリーンで穏やかな肌馴染みを与えます。肌質によってはベチバーが強く出てメンズ寄りに感じるという口コミが多い一方、レザーは控えめで日常使いしやすい落ち着いた余韻になります。

おすすめの季節と時間帯

日中

ドライなマリン×アロマティックが風通しのよい季節に爽快です。寒い時期はやや硬く感じやすい一方、軽装のデイリーには使いやすいバランスです。

男性向け、女性向け

男性
女性

サイプレス/ベチバー/レザーのドライさでややマスキュリンに寄りますが、ムスクのクリーンさでユニセックスに収まります。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・アロマティック、ウォーター / マリン
  • ウッディ系・・・ドライウッド
ベルガモットとジンジャーが軽快に立ち上がり、サイプレスとシーノーツが冷涼な広がりを作ります。ラストはベチバーとシダーにレザーとムスクが渋みと清潔感を添えます。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • ウッディ
  • グリーン
  • シトラス
  • スパイシー
  • フレッシュネス
  • マリン
  • ムスキー
  • レザー
ベルガモットとジンジャーが立ち上がりを軽快に引き締め、爽快さとキレを与えます(シトラス/スパイシー/フレッシュネス)。カルダモンとサイプレスがハーバルな厚みを作り、フィグリーフの青みが自然味を補強します(アロマティック/グリーン)。シーノーツが塩気を伴う透明感で全体を冷やし、甘さに寄らない海風の表情を保ちます(マリン)。オリバナムが柔らかな樹脂の陰影を添え、木肌の乾きを感じさせます(ウッディ/アロマティック)。ドライダウンではベチバーとシダーが骨格を形成し、レザーが渋みを、ムスクがクリーンな肌馴染みを与えます(ウッディ/レザー/ムスキー)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

サイプレス&シーフェンネルの香りが似合うイメージ・人物

サイプレス&シーフェンネルをつけている人のイメージ

岩場の海沿いを歩いて頭を整える“コースタル・ミニマリスト”

  • 30代前半の男性。早朝に人の少ない磯道と針葉樹林を歩き、思考のノイズを落とすのが習慣。
  • 服はネイビー/グレー中心。撥水の軽量ギアと薄手のジャケットで身軽に動く。
  • 香りは清潔・辛口・直線的なものを好む。

温室と海風の間で作業する“グリーン・リサーチャー”

  • 30代後半の女性。研究所勤務。休憩時間に温室で葉の形や香りを記録する。
  • 天然と合成の長所を比較し、透明感のある香りのレイヤーを楽しむ。
  • 仕事中は控えめ、近接時だけ感じる清潔感を良しとする。

素材の“骨格”に惚れるプロダクト/建築系クリエイター

  • 30代半ばの男性。木や金属の触感を重視し、余白と通気の良さで設計をまとめる。
  • 私物は道具然としたものを厳選、過剰な装飾は排す。
  • 仕事場も自宅も乾いた香りで統一し、気流のように香りを流す。

朝練で海霧を切る“クリフロード・ランナー”

  • 20代後半の女性。出勤前に崖沿いの遊歩道をラン。走った後はシャワー→白T→ライトアウターで出社。
  • 体温上昇で香りが柔らかく変わるのを楽しむ。
  • 投影は控えめでよく、持続は“程よく”を求める。

革小物を丁寧に育てる“ユーティリティー派”

  • 30代後半の女性。ベルトやカードケースを長年使い、オイルで手入れするのが習慣。
  • 色はキャメルとチャコール。無骨だが手元の所作は丁寧。
  • 香りは辛口寄り、ほのかな渋みを好む。