モルトンブラウンサイプレス&シーフェンネル

原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています
どんな香り?(口コミ含む総合評価)
荒磯の空気感を主旋律に据えたマリン・ウッディです。立ち上がりはベルガモットとジンジャーがきびきびと明度を上げ、カルダモンがスパイシーな輪郭を与えます。すぐにサイプレスと“海のノート(=シーフェンネル/海藻・岩場のハーバルな塩気)”が広がり、ミネラル感のある冷風が吹き抜けます。後半はシダーとベチバーが乾いた木肌を描き、ムスクがクリーンに余韻を整え、少量のレザーが日差しに褪せたブイのような渋みを残します。拡散は中、持続は中〜やや強めで、肌や気温により3〜7時間以上の振れ幅が見られます。

レビューでは「現実の海辺」「針葉樹の林と潮風」という評価が多く、いわゆるシャワー系アクアではなく土と塩と緑が同居する海岸線に寄る作りです。序盤を力強く感じる声もありますが、全体はユニセックスで、春夏のデイリーやオフィス使いにも清潔に馴染みます。
香りの構成
- トップノート
- ベルガモット、カルダモン、フィグリーフ、ジンジャー:シャープな柑橘の輝きに、カルダモンとジンジャーの冷涼な辛味が重なります。肌によってはレモン様の明度が強く出ることがあり(「開幕がレモン重め」との口コミあり)、フィグリーフが青い陰影を与えます。
- ミドルノート
- サイプレス、シーノーツ、オリバナム、ジャスミン:針葉樹の樹脂感と塩気が交差し、岩場のミネラルと海藻・ハーブの青さが立体感を作ります。オリバナムは煙たすぎない樹脂の光沢として機能し、ジャスミンはボリュームよりも透明感の補助に回ります。
- ラストノート
- ベチバー、レザー、シダー、ムスク:乾いた木肌と草根の土気が基調になり、控えめなレザーが海風に晒されたギアの渋みを添えます。ムスクはクリーンな後肌を延長し、全体を爽やかで端正に着地させます。
サイプレス&シーフェンネルと似てる香水
- ジョー マローン「ウッド セージ & シー ソルト」潮のスプレーとグレープフルーツの明るいトップ→セージ/アンブレットの肌になじむハート→ドリフトウッド様ムスクでさらりと乾く=“海塩×ハーブ×乾いた木肌”のまとまりがCoastal Cypressの塩気とハーバル、ドライウッド後半に近い
- ジョルジオ アルマーニ「アクア ディ ジオ プールオム プロフォンド」海のミネラルとベルガモットのトップ→ローズマリー/ラベンダー/サイプレスのアロマティックなハート→パチョリ×アンバーでクリーンに収束=“海塩アクア×ハーブ×サイプレス”の骨格が近い
- トム フォード「コスタ アジューラ」レモンとジュニパーの地中海的トップ→サイプレス/マートルの塩気を帯びたハート→ドリフトウッド/オークでセクシーに乾く=“潮風を浴びたサイプレス×木肌”という後半の落ち方が重なる
- イソップ「カースト」ミネラルソルティな立ち上がり→セージ/ローズマリーにサイプレスとジュニパーが重なり(フェンネル様のアニス調ニュアンス)→ベチバー/アンバーウッドでクールにドライ=“岩場の海風×ハーブ×針葉樹ウッディ”の空気感が共通
- 【低価格帯】ダビドフ「クール ウォーター」海風(カロン)とミントの清涼トップ→ラベンダー/ローズマリーのアロマティック→シダー/ムスクでクリーンに落ちる=“海のスプレー×ハーブ×クリーンウッド”という基本骨格を手頃に再現
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
サイプレス/ベチバー/レザーの直線的な骨格がマスキュリン寄りに立ち上がる一方で、ムスクのクリーンさと海の透明感がユニセックスに均します。実際に女性の愛用レビューも多く、若い世代〜ビジネス層まで幅広く受け入れられています。とはいえ「序盤のウッディ/スパイシーが強い」「開幕のレモンが鋭い」という声も見られるため、香りの骨格を好む方ほどハマる比率としました。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- フレッシュ系・・・アロマティック、ウォーター / マリン
- ウッディ系・・・ウッド
海塩・ミネラル・潮風を思わせるコアが骨格(ウォーター/マリン)。そこへサイプレス/シダー/ベチバーの乾いた木質が背骨を作り(ウッド)、シーフェンネルや針葉樹のハーバル感+カルダモンの冷涼な辛味が呼吸を保ちます(アロマティック)。トップのベルガモットは立ち上がりの明度を司る補助的シトラスとして整理でき、レザーは終盤の渋みを整えるアクセントに留まります。口コミでも「現実の海岸線×針葉樹林」「塩気はあるが石鹸様に寄らない」という評価が多く、フローラル主体ではないため小カテゴリにフローラルは含めません。
補足分類(18の属性からの分類)
- アロマティック
- ウッディ
- グリーン
- シトラス
- スパイシー
- フレッシュネス
- マリン
- ムスキー
- レザー
潮風とミネラルが主旋律(マリン)。サイプレス/シダー/ベチバーが乾いた骨格を支え(ウッディ)、カルダモンや針葉樹のハーバルが通気を与えます(アロマティック/スパイシー)。フィグリーフの青さが縁を冷やし(グリーン)、トップの柑橘が明度を上げます(シトラス)。仕上げはクリーンムスクで清潔に伸び(ムスキー)、レザーが渋みの陰影を付与。全体のトーンはクリスプで軽快です(フレッシュネス)。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
サイプレス&シーフェンネルの香りが似合うイメージ・人物

岩場の海沿いを歩いて頭を整える“コースタル・ミニマリスト”
- 30代前半の男性。早朝に人の少ない磯道と針葉樹林を歩き、思考のノイズを落とすのが習慣。
- 服はネイビー/グレー中心。撥水の軽量ギアと薄手のジャケットで身軽に動く。
- 香りは清潔・辛口・直線的なものを好む。
温室と海風の間で作業する“グリーン・リサーチャー”
- 30代後半の女性。研究所勤務。休憩時間に温室で葉の形や香りを記録する。
- 天然と合成の長所を比較し、透明感のある香りのレイヤーを楽しむ。
- 仕事中は控えめ、近接時だけ感じる清潔感を良しとする。
素材の“骨格”に惚れるプロダクト/建築系クリエイター
- 30代半ばの男性。木や金属の触感を重視し、余白と通気の良さで設計をまとめる。
- 私物は道具然としたものを厳選、過剰な装飾は排す。
- 仕事場も自宅も乾いた香りで統一し、気流のように香りを流す。
朝練で海霧を切る“クリフロード・ランナー”
- 20代後半の女性。出勤前に崖沿いの遊歩道をラン。走った後はシャワー→白T→ライトアウターで出社。
- 体温上昇で香りが柔らかく変わるのを楽しむ。
- 投影は控えめでよく、持続は“程よく”を求める。
革小物を丁寧に育てる“ユーティリティー派”
- 30代後半の女性。ベルトやカードケースを長年使い、オイルで手入れするのが習慣。
- 色はキャメルとチャコール。無骨だが手元の所作は丁寧。
- 香りは辛口寄り、ほのかな渋みを好む。
ドライなマリン×アロマティックが風通しのよい季節に爽快です。寒い時期はやや硬く感じやすい一方、軽装のデイリーには使いやすいバランスです。