ディプティックヴェチヴェリオ

人気の香りを分析するInstagram(@semiperfumer)も始めました
「ヴェチヴェリオ」(EDP)は、ハイチ産ベチバーの土っぽさを中心に、グレープフルーツの鋭い光、ターキッシュローズの柔らかな色彩、パチョリのスモーキーな深みが折り重なる、ネオ・シトラスウッディです。 ベチバーが持つ「クールと温かさ」という二面性を引き出しつつ、シトラスで風通しを確保。ローズで角を丸め、ラストで大地を思わせる湿度を残します。
口コミでは、「グレープフルーツがシャープすぎて虫除けスプレーに感じた」「ローズが予想外に主張してくるので、クリーンなローズ香として愛用してる」「土壁を思わせるスモーキーさが絶妙」「一吹きで24 時間近く残り、洗っても落ちにくいほど強靭」 など賛否両論が挙がります。口コミに多いのは、「ベチバーという素材を都会的に、そしてユニセックスに昇華した点」への高評価です。
香りの変化幅は狭くほぼワンテーマながら、肌や温度でニュアンスが大きく変わりやすく、今日は好き、明日は刺さるという気分差を生みやすいフレグランスと言えます。
香りの構成
- トップノート
- グレープフルーツ,マンダリンオレンジ:ひと吹きで「柑橘のワックスを搾ったような苦味」「酸味が鼻を刺す」と感じる口コミも。暑い日ほど爽快に立ち上がり、体温が高いと“グレープフルーツピール”の渋みが強調されます。
- ミドルノート
- ターキッシュローズ:ベルベットのように柔らかく、シトラスとベチバーを仲介。ローズが「ほのかなピンクの霞」と映る方もいれば、「まったく感じない」という口コミもあります。存在を悟らせる程度の上品な彩りです。
- ラストノート
- ハイチアンベチバー,ベチバー,パチョリ:乾いた根茎のウッディに、わずかな湿り気とスモーク。人によっては「ピーナッツバター」「グリーンな紙の匂い」「髪に残る上質な整髪料」と多様に表現されます。24時間近く残香を感じたという長持ち派も。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
ユニセックスの香り。土と木のドライダウンは渋好みの男性にフィットしますが、シトラスとローズが作る清潔感が女性のビジネスシーンでも好評。「ローズが前に出る肌」では一転してフェミニン寄りに転ぶため、試香必須の一本です。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- ウッディ系・・・ウッド
- フレッシュ系・・・シトラス
- フローラル系・・・フローラル
主役のベチバー&パチョリが乾いた木質と土の奥行きを担い、香りの骨格を形成。グレープフルーツ&マンダリンが冒頭をきらめくように照らし、軽快さを演出。ローズが中盤にフェミニンな華やぎを与え、シトラス‑ウッディを優美にブリッジ。
補足分類(18の属性からの分類)
- アロマティック
- ウッディ
- グリーン
- シトラス
- フレッシュネス
グレープフルーツが鋭い光を放ち(シトラス)、ローズがベルベットの彩りを添え(フローラル)、ベチバーが根を張る大地のスモークを拓き(ウッディ, グリーン)、パチョリがドライな温度を重ね(アロマティック, フレッシュネス)――“清潔と野性が融け合う”シトラスウッディの形を作っています。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
ヴェチヴェリオの香りが似合うイメージ・人物

ベチバーの根を愛するランドスケープデザイナー
- 30代後半の男性。植物や土壌の香りを感覚で捉え、都市と自然の境界をデザインする仕事に従事。
- ベチバーやパチョリといった“土の匂い”が、自分の職業感覚と深く結びついている。
- 着る服は機能美重視。リネンシャツやワークパンツの内側から、シトラスウッディが静かに香るのが理想。
曇りガラス越しの編集者
- 40代の女性。紙媒体のカルチャー誌を扱う編集者。言葉や人の声に耳を澄ませる日々を送る。
- 外見には無頓着だが、纏う香りは慎重に選ぶ。シトラスやウッディの中にローズが隠れていることに安心を覚える。
- 秘かに香りが持つ“揺らぎ”や“アンバランスさ”に惹かれる傾向がある。
パリのアトリエで彫刻を彫る青年
- 20代後半の男性。パリ郊外の石造アトリエで彫刻を学ぶ学生。古い木製の机とベチバーの香りが同居する静けさを愛す。
- どこか中性的で、花の香りも木の香りも等しく楽しむ感性を持つ。
- 香水を「空気を変える彫刻」と捉えていて、つけるたびに空間の輪郭が変わる感覚に惹かれている。
“香りで空間を整える”オフィスの総務担当
- 30代前半の女性。都内のデザイン事務所で社内環境を整える役割を担う。植物を飾ったり、香りで空気を調律するのが得意。
- ベチバーやウッディ系に安心感を覚え、シトラスの軽さを“意識のスイッチ”として取り入れている。
- 香りの主張は不要で、“自分と誰かの間に風が通るような存在”でありたいと願っている。
ベチバーを「ドレスアップしないエレガンス」と捉える建築家
- 50代の男性。無駄を削ぎ落としたモダン住宅を手がける建築家。黒のタートルネックとスニーカーで世界を歩く。
- 香りに求めるのは「静かだが輪郭が明確なもの」。
- ベチバーの“線の細さと強さ”が、彼にとっては素材選びのようなもの。
春~初秋の日中が最良。温度が高いほどグレープフルーツが明るく立ち上がり、ベチバーの深みとのコントラストが際立ちます。夜間はパチョリのスモーク感が前面に出やすく、ムーディーな装いにも対応しますが、「湿った土のニュアンスが重く感じる」との意見も。