フエギア 1833ムスカラ フェロ ジェイ

ムスカラ フェロ ジェイ
ブランド フエギア 1833(FUEGUIA 1833)
分類アロマティックグリーン
季節日中
発売年月日 2016
調香師 ジュリアン・ベデル
詳細 公式サイト
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「ムスカラ フェロ ジェイ(Muskara Phero J.)」は、Almizcle(合成クリアムスク)と Yerba del Desierto(アンデス産ハーブ)だけで構成された“アンチ・パフューム” です。ボトルの中ではほぼ無臭ですが、肌にのせると体温・皮脂・湿度と反応し、石鹸様の清潔感、ミントを思わせる冷涼さ、時にラム酒や青リンゴのような仄かな甘みが立ち上がります。

創業者で調香師のジュリアン・ベデルは、ムスク分子の構造を解明したレオポルト・ルジチカと、嗅覚受容体のメカニズムを解読したリンダ・B・バックという二人のノーベル賞受賞者から着想を得て、「ムスク=個人の言語」というコンセプトを提示しました。

口コミでは「洗い立てのリネン」「柔軟剤の残り香」「温かな獣毛」「ウッディなグリーン」「ミルキーに甘いムスク」など感じ方が大きく分かれ、自身と近距離の相手にだけ届く“フェロモン・ヴェール”として愛用されています 。

また、ほかの香水の下地として重ね付けすると、主役の香りを“肌と一体化”させるブースター として機能することでも定評があり、Le Labo〈アンブレット 9〉や重めのバニラ・グルマン系と相性が良いと報告されています。肌の上では清潔感のあるウッディ‐グリーン‐アロマティックな“自分だけの香り”へ変化し、レイヤリングベースとしても重宝されている、現代の“肌香”です。

香りの構成

  • トニックノート
    • Almizcle(ムスク):体温で溶けるとパウダリーで柔らかな“素肌の匂い”を増幅。高体温の方はラム酒入りホットミルクのように甘く、低体温の方は金属を連想させるドライなムスクになる傾向があります。
  • ドミナントノート
    •  Yerba del Desierto(砂漠のハーブ):ごく淡いミント〜セージ調のグリーンブリーズを添え、軽快な清潔感を演出。「柔らかいミントガム」「紙+ミント」と表現されることが多く、暑い季節でも重さを感じさせません。

おすすめの季節と時間帯

日中

一年を通じて使えますが、春と秋は昼夜の温度差で香調が最も立体的に変化し、ムスクとハーブの奥行きを存分に味わえます。夏場は超低拡散のため香害の心配がなく、シャワー後のような清潔感を長時間キープ。冬は体温で仄かな甘さが増し、カシミアのブランケットを思わせる包容感が生まれます。仕事中や会食、病院・機内など強い香りを避けたい場面でも“匂わせずに匂う”効果を発揮し、就寝前にはフェロモンヴェールとしてリラックス感と親密さを高めます。

男性向け、女性向け

男性
女性

男性の肌ではドライウッディや獣毛寄りのアニマリックトーンが現れやすく、無造作ながら色気のある“素の匂い”を演出します。女性の肌では石鹸・パウダリーの柔らかさが際立ち、ボディクリームの延長のように纏えます。ムスクが飛びやすいニュートラルスキンの方は、同ブランド〈ムスカラ アピス〉など甘めの姉妹作や、Le Labo〈アンブレット 9〉を下地に重ねると密度が補われ、香り立ちが安定します。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・アロマティック、グリーン
本作はフレグランスホイールの中心寄りに位置します。あえて分類すると、肌と混ざるハーバルグリーン+クリーンムスクが「空気のように軽い」アロマティックさを構築、Yerba del Desierto由来の淡いハーブトーンがグリーンのニュアンスを担うと言えるでしょう。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • グリーン
  • パウダリー
  • フレッシュネス
  • ムスキー
クリアムスクが素肌を包む穏やかなムスキーさと、ハーブ由来のグリーンブリーズが清涼感を添えます。時間経過でドライウッドや乳脂様の甘さが現れ、“香水と気づかれない個性”を際立たせるミニマルスキンセントです。

ムスカラ フェロ ジェイの香りが似合うイメージ・人物

ムスカラ フェロ ジェイをつけている人のイメージ

静けさをまとう編集者

  • 30代後半の女性。美術系の雑誌を手がける編集者で、言葉より“行間の余白”にこだわるタイプ。
  • 長時間の作業にも疲れにくいよう、コットンシャツやカシミアの羽織を好む。
  • 香りは“語りすぎないこと”を美徳とし、目を閉じたときにだけ香るものが心地よい。

無口な木工職人

  • 40代前半の男性。都市の工房でひっそりと家具を作る。人混みは苦手だが、香りには強いこだわりを持っている。
  • 身なりはシンプルで、作業中も香水は欠かさず、しかし「香水をつけていると気づかれたくはない」。
  • 香りに求めるのは“手触りの記憶”や“木のそばにいるような感覚”。

カフェで執筆する詩人

  • 20代後半の女性。小さなカフェの窓辺で、毎朝詩を書いている。香水もペンと同じく、言葉の代わりに選ぶもの。
  • 肌に近い香りを重ねるのが好きで、主張しすぎず、でも“記憶に残る何か”を香りに託す。
  • レイヤリングで香りを調律し、自分の気分を整える習慣がある。

小さな診療所の院長

  • 50代の男性。都内の静かな住宅街で内科を開業。香りは“清潔感”と“安心”を軸に選ぶ。
  • 制服にも私服にも馴染む香りを選び、「香水というより清潔でいる証」として使う。
  • 香害が起きやすい医療現場でも、香りが与える印象の大切さを理解している。

最終電車で本を読む大学生

  • 20代前半の男性。文学部の学生。大きな香りは苦手だが、ほのかに残る“肌の記憶”には敏感。
  • 通学中の満員電車や図書館など香りに制限がある場所でも使える“自分だけの香り”を探している。
  • 香水を語るより、香りを“気配”として使う派。