ゲランミツコ

ミツコ
ブランド ゲラン(GUERLAIN)
分類フローラルモッシーウッド
季節日中
発売年月日 1919
調香師 ジャック・ゲラン
原産国 フランス
詳細 公式サイト
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「ミツコ」は、1919年にジャック・ゲランが作家クロード・ファレールの小説『ラ・バタイユ』の日本人女性“ミツコ”をモチーフに生み出したシプレフレグランスです。当時画期的だった“ピーチ×シプレ”の組み合わせが特徴で、オークモスによる深みとフルーティな甘さが独特の世界観を築き上げています。ローズやジャスミンといった花々、ベルガモットなどのシトラス要素が透明感をもたらし、最後にはスパイシーさとウッディさが長く残る構成です。

口コミでは「湿度を帯びた森のように渋く、どこか懐かしい」という声や、「熟したピーチの甘さとクラシカルな渋さが絶妙」という好評がある一方、「はじめは強く、昔のお化粧品を連想した」という意見もあり、好みが分かれがちな点が魅力ともいえます。秋冬の涼しい空気や、しっとりとした雨の日に纏うと神秘性が増し、華やかなドレスアップから落ち着いたデートシーンまで幅広く活躍すると評されます。なお、一般的には女性的なイメージが強いものの、ウッディ&スパイシーが甘さを抑えるため、男女問わず魅力を感じるという声も見受けられます。

香りの構成

  • トップノート
    • ベルガモット、シトラス、ジャスミン、ローズ:透明感のある柑橘や軽やかなフローラルが最初に広がり、「クラシックな香水らしい“はじまりの上品さ”を感じる」という意見が多いです。一方で、「やや強烈な渋みを伴う」という指摘もあり、スパイシーな予兆を感じさせる声も少なくありません。
  • ミドルノート
    • ピーチ、イランイラン、ジャスミン、ローズ、ライラック:革新的なフルーティさ”であるピーチが香り立ち、瑞々しい甘さを加えます。ただし「新鮮な桃というより、完熟を超えて少し苦味すら帯びたイメージ」という声や、「ライラックのほのかな青さと混じると一段と艶めく」との感想も。全体としては渋みと甘みが拮抗する“ドラマティックな中盤”を形成します。
  • ラストノート
    • オークモス、スパイス、シナモン、ベチバー、アンバー:重厚かつスパイシーなシプレベースが長時間肌にとどまり、深みある余韻を残します。特にオークモスの存在感が強く、口コミでは「まるで湿度を帯びた森林」「神秘的でアンティークな奥行き」と言及されることが多いです。わずかなアンバーの温もりが最後に柔らかさを添え、クラシカルな締めくくりへ導きます。

おすすめの季節と時間帯

日中

秋や冬の深まりゆく空気の中で、オークモスやスパイスの豊かな陰影がより際立ち、“落ち着いた華やかさ”を演出します。昼間から夜まで通して使えますが、特に夕方以降のシックな場面や、クラシカルなドレスコードが求められる日には最適です。「ひんやりとした雨の日に付けると、物語の主人公になった気分」という声があるように、気温や湿度が調整された場所でも魅力を発揮します。

男性向け、女性向け

男性
女性

フローラルとフルーティさが強調されるため、一般的には“より女性的”なイメージが持たれがちです。しかしながら、オークモスやウッディノート、スパイスの大胆さが甘さを抑え、マニッシュな趣にも通じる仕上がりとなっています。実際に、「自分の肌では渋く落ち着いたムードを楽しめた」という男性や、「香りをつけこなすには経験が必要だが、クセになる深みがやみつき」という愛好者も少なくありません。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • ウッディ系・・・モッシーウッド
  • フローラル系・・・フローラル
ベルガモットやシトラスがもたらす軽やかな透明感に、ローズやジャスミンが絡むフローラル要素を加え、さらにオークモスが重厚なモッシーウッドの基盤を築きます。

補足分類(18の属性からの分類)

  • シトラス
  • シプレー
  • スパイシー
  • フルーティ
  • フローラル
シトラスによる爽やかな導入(シトラス)に続いて、ローズやジャスミンなどの花々がフローラルな彩り(フローラル)を添えます。ピーチがほの甘いフルーティさ(フルーティ)を運び、オークモスやスパイスが奥深いシプレとしての魅力(シプレー, スパイシー)を際立たせ、クラシカルな存在感を完成させます。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ミツコの香りが似合うイメージ・人物

ミツコをつけている人のイメージ

しっとりとした秋の森を纏う「ノスタルジック・クラシカル派」

  • 30代以上の女性、または“渋みを好む”男性。落ち着いた装いで、どこか和の雰囲気を感じさせるスタイルに惹かれる。
  • 休日は静かな場所で読書や古い映画を鑑賞する。懐かしさや歴史のあるものにロマンを感じる。
  • 香りにも深みと渋みを重視し、“甘さだけでは物足りない”と思っている。

“芸術とロマン”に浸る「ブックカフェ・アーティスト」

  • 男女問わず、アートや文学を愛し、個性的なファッションを好むクリエイタータイプ。
  • 空き時間にブックカフェやギャラリーを巡り、ふとした異国的なムードにひたるのが趣味。
  • 香りは少し尖った個性があり、軽いスイート感よりも複雑な深みを求める。

“大人の女性像”を目指す「ヴィンテージ・エレガンス派」

  • 20〜40代女性。あえてヴィンテージショップを巡ったり、レトロなヘアスタイルに挑戦したり“古き良き時代”を意識することが好き。
  • シンプルな真珠のネックレスや黒のワンピースなど、タイムレスなアイテムを自分流にコーディネート。
  • 香りで“古めかしさ”より“重厚な高級感”を表現したい。品あるレトロフレグランスを探している。

秘密を抱えた“夜の主役”「ダーク・ロマンティック」

  • 30代前後の男女。バーや夜の街を舞台に、人とは違う耽美的な雰囲気を好む。
  • ダークカラーのシルクやベルベットなど、つややかな素材を上品にまとうスタイル。
  • 香りは甘さだけではなく、“影”や“苦味”を感じさせる深さを求めている。

雨音を眺めながらくつろぐ「メランコリック・リラックス派」

  • 家やカフェで静かに過ごす時間が好きな男女。雨の日や曇りの日に温かい飲み物を片手に窓の外を眺めるのが日常的な癒やし。
  • 香りにも安らぎと少しの哀愁を求め、甘いだけでなく“湿度を感じる渋み”があるほうが好み。
  • 服装はざっくりニットや落ち着いたカラーを選び、“静かな内向きの世界”を大切にする。