ディプティックロンブル ダン ロー

ロンブル ダン ロー
ブランド ディプティック(DIPTYQUE)
分類グリーンフローラル
季節日中
発売年月日 2012
調香師 セルジュ・カルギーヌ
原産国 フランス
詳細 公式サイト
原材料を知らないまま香水を選んでいませんか?原材料についてはInstagram(@semiperfumer)などでわかりやすく解説しています

どんな香り?(口コミ含む総合評価)

「ロンブル ダン ロー」は、摘んだばかりのカシスの葉を揉み潰した青さに、茎や棘まで含めた生のローズを重ねた、写真のようにリアルなグリーン・ローズです。冒頭はプチグレンのビターな光とカシスリーフのハーバル/インキーな刺激が鮮烈に立ち、ほどなく湿り気を帯びたローズがふくらみます。ドライダウンは清潔な肌感へ静かに落ち着き、葉の湿度とわずかな果実感が透明な薄膜のように残ります。

ロンブル ダン ローの香りのイメージ

EDPはEDTに比べてローズの骨格が濃く、グリーンは深くビターに長く続く設計。パフォーマンスは肌・気温で差が出やすく、強く長く香る体験からミドル以降ソーピーに穏やかへと収束する体験まで幅があります。Baiesキャンドルの世界観を肌に移したような「湿った庭の陰影」が核で、春夏の外気や雨の日のしっとりした空気に美しく響きます。一方で、開幕の強い青さ(虫除け様/青臭さの強いカシス芽のニュアンス)に苦手意識が出るという口コミもあるため、肌での試香が適切です。

香りの構成

  • トップノート
    • プチグレン、カシスリーフ:ビターな柑橘の皮と、潰した葉の樹液の青さがシャープに立ち上がります。体温や湿度次第でインキー/わずかに硫黄を思わせる“カティ”な表情が顔を出し、芝生・トマトの茎・温室の湿りまで想起させるという口コミが多いです。
  • ミドルノート
    • ローズ、カシスの蕾:花弁だけでなく茎や葉までを含むローズが瑞々しく輪郭を結びます。甘さは控えめ、青い棘の冷たさと淡い果実の酸味が同居。肌によっては軽いハーバル感/微かなペッパリーさが現れ、“庭で摘んだ濡れた花束”の質感に。
  • ラストノート
    • ローズ、カシスリーフ:グリーンは薄くヴェール化し、クリーンな肌感(ソーピー/ムスキーな手触り)が下支えします。ローズは湿り気の余韻だけを残し、ほのかな黒スグリの果皮が陰影を添えます。線は細くとも気配が長く続くタイプで、全体として自然光のような透明感を保ったまま終息します。

ロンブル ダン ローと似てる香水

  • ジョー マローン「ブラックベリー & ベイ」トップのブラックベリー/カシスの青みが近く、ハートでベイリーフのグリーンが通じ、ベースはムスクでドライに収束=“青い果実×葉脈グリーン×クリーンムスク”が共通
  • シスレー「オー ドゥ カンパーニュ」トップのトマトリーフ系グリーンが近く、ハートでハーバルが膨らみ、ムスク/ウッドで清潔に落ちる=“庭の緑の湿り気”という質感が通じる
  • エルメス「ローズ イケバナ(エルメッセンス)」ローズの澄んだハートが近く、グレープフルーツ様の酸味で透明感を保ち、ムスキーにフェード=“酸を帯びたクリーン・ローズ”というまとまりが近い
  • ラルチザン パフューマー「ミュール エ ムスク エクストリーム」ベリーのトップからムスクで乾く骨格が共通、ハートは穏やかだが“ベリー×ムスク”の残香の方向が近い
  • ディプティック「オー ローズ」ローズの生花感ハートが通じ、ベルガモットで明度を上げ、ベースはクリーンムスクで軽やかに残る=“生花ローズ×クリーン”という着地が近い

おすすめの季節と時間帯

日中

青さとローズのコントラストは、春夏〜初秋の柔らかい気候にぴったり。日中の散策や休暇シーンで、自然に溶け込む爽快で奥深い雰囲気を醸し出すと好評です。さっぱりしながらもミステリアスな余韻が残るため、夜にはよりダークな表情を楽しめるとの声も。

男性向け、女性向け

男性
女性

ある程度ユニセックスとして愛される要因は、深みのあるローズとビターなグリーンが同時に香り、甘みに偏らない点。「バラが強調される肌質だとフェミニンに」「青い葉のクセが際立つとメンズ寄り」という口コミもありますが、男女問わず幅広く人気を博しています。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・グリーン
  • フローラル系・・・フローラル
ブラックカラントリーフとブロッサムがもたらす“茎・葉・樹液”様のシャープな青さが骨格(グリーン)。そこへプチグレンのビターな柑橘皮が立ち上がりに明度とドライな切れ味を与えるため、トップは補助的にシトラスで整理できます。青葉のハーバル/軽い樹脂感が呼吸することで全体に透ける清涼感が持続し(口コミでも“温室”“湿った庭”“トマトの茎”の連想が多数)、ここはアロマティックの領域。中心に据える花材はローズですが、ジャミーに甘くせず“棘や茎を含む生花”として描かれるため、粉っぽいソフトフローラルではなく素直にフローラルを中核に据えます。反対に、甘樹脂や厚いウッドによる基調を置かないのでアンバー/ウッディは非該当、黒房すぐりの“実”はアクセントに留まり葉に重心があるためフルーティは外しました。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アロマティック
  • グリーン
  • シトラス
  • フルーティ
  • フレッシュネス
  • フローラル
  • ムスキー
カシスリーフとプチグレンがもたらす濃い葉の青さ(グリーン/シトラス/アロマティック)が立ち上がり、茎葉を含んだローズが湿った花園の臨場感を描きます(フローラル/フレッシュネス)。黒スグリの控えめな果皮感が陰影を加え(フルーティ)、終盤はソーピーな肌の清潔感で静かに収束します(ムスキー/フレッシュネス)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ロンブル ダン ローの香りが似合うイメージ・人物

ロンブル ダン ローをつけている人のイメージ

森の奥で赤い花を摘む「ダークロマンチック派」

  • 20〜30代の女性。週末は山や森を散策しながら、自然が持つ少し怪しげな美しさに惹かれるタイプ。
  • ワインレッドや深緑など、やや暗めのカラーを好み、ガーリーさと大人びた雰囲気をミックスした装いが多い。
  • フレグランスにも、「甘すぎない花の奥底に潜むダーク感」を求め、日常に潜む非日常を感じたい。

朝のガーデンを散策する「フレッシュ・グリーン派」

  • 20〜40代男女問わず。休日の早朝に庭や公園を散歩し、柔らかな日差しと緑の香りに癒される生活を好む。
  • 洋服はナチュラルカラーのリネンやコットン素材が多く、過剰な装飾をせず自然を尊重するスタイル。
  • 香水でも“葉をこすり取ったような瑞々しさ”を求め、グリーンノートを軸とする香りに魅力を感じる。

アートギャラリーで静かに佇む「アンニュイ・エスプリ派」

  • 20〜30代。モノトーン系や落ち着いた色合いのファッションで、現代アートや写真展を巡るのが趣味。
  • 外見はクールで感情をあまり表に出さないが、内面では“静かな個性”を見せたいという欲求がある。
  • 香水には「一見シンプルだけど内に深みを宿す」タイプを選び、“どこかアンニュイな空気感”を好む。

“大人のオフィススタイル”に鮮度を添える「上品クリーン派」

  • 30〜50代男女。ビジネスシーンで落ち着きつつも、ほのかにフレッシュ感をプラスしたい。
  • 派手な香りは苦手だが、“ロングミーティング時にも清涼感を纏い続けたい”というニーズあり。
  • シンプルな白シャツやジャケットと合わせて、きちんと感の中に柔らかな個性を宿したい派。

個性派の“ブラックベリー”好き「アヴァンギャルド・フルーティ派」

  • 20〜40代の女性が中心。フルーティノートを愛しつつ、ベリー類の“酸味&青さ”を積極的に楽しみたい。
  • 甘い果実だけでは満足できず、“葉っぱや茎のようなグリーン”も欲しいというやや上級者。
  • 服やコスメも“自分だけのセンス”を重視し、他人と同じにならないためのこだわりを持っている。