フレデリック マルロー ディベール

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ジャン=クロード・エレナが手がけた「ロー ディベール(L’Eau d’Hiver)」は、“オーショード(温かい水)” をコンセプトにした香り。 一般的に「軽やかな香りは涼しげ」とされるイメージを覆し、雪解けや冬の静寂を連想させる繊細な涼感と、ヘリオトロープやアイリス由来のパウダリーで優しい甘さが見事に融合しています。
口コミでは「粉雪のような柔らかい甘さと、どこか澄んだ冷たさが共存する」という声が多く、一方で「パウダリー香が苦手な人には合わない」「飛びが弱く持続力も控えめ」との意見もあります。日常使いや寝香水として重宝されるほどの穏やかな香り立ちが特長で、温かい肌に溶け込むムスクとふんわりと広がる花々のバランスが好評。強い投香を求める人にはやや物足りなく感じられる場合もありますが、“冬に溶ける淡い水のような” 優しさを探している方にぜひ試してほしい一本です。
香りの構成
- トップノート
- ベルガモット, グリーンノート, ピンクペッパー, レモン, グレープフルーツ, カラムス:ほのかなスパイス感と柑橘の爽やかさが控えめに立ち上がり、深呼吸した時の冬の朝のような“ひんやりとした清涼感”を演出。ベルガモットなどにより軽い苦みを含むシトラスが香り、時に「ほんのりグリーンで爽快」と捉える方も。
- ミドルノート
- ホーソン, ヘリオトロープ, アイリス, スミレ, ハニー, スズラン, ジャスミン, ローズ, オレンジブロッサム, イランイラン:パウダリーかつ繊細なフローラル群が重なり合い、やわらかい雪のような質感を持つ甘さを生み出すポイントに。特にヘリオトロープが持つアーモンドミルク的な香りやアイリス由来の淡い粉感が感じられ、「まろやかなホットミルク」や「ほんのり甘いベビーパウダー」にたとえる声も。
- ラストノート
- ホワイトムスク, アンジェリカ, ヘイ, トンカ, サンダルウッド, シダー, ベンゾイン, アンバー:穏やかなホワイトムスクを主体に、ウッディやレジン系ノートがほんのり温かい余韻を添えます。「肌に寄り添う官能的な優しさ」「ゆるやかなミルキームスク」といった感想が多く、 鼻を近づけるとベンゾインやトンカによるかすかな甘みを感じられる点も特徴的です。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
全体的にパウダリーかつフローラルでソフトな印象が強く、女性に好評。一方で、「強すぎる甘さではない」「溶け込むようなクリーンなムスク」が好きな男性が時々取り入れることもあるようです。「誰かから“香水っぽい”と指摘されるよりは、“何だかいい香り”と感じられやすい自然さが魅力」という声も。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- フローラル系・・・ソフトフローラル
「スパイスやシトラスのほのかな刺激」と、「ヘリオトロープやアイリスを中心とするパウダリーで優しい花の香り」が大きな軸となり、ラストの軽やかなムスクとアンバーが肌を温めるように包み込みます。
補足分類(18の属性からの分類)
- アンバリー
- シトラス
- ニューフレッシュネス
- パウダリー
- フローラル
- ムスキー
はじめはベルガモットやピンクペッパーなどの軽いスパイス/シトラスがニューフレッシュネスをもたらし(シトラス, ニューフレッシュネス)、ヘリオトロープやアイリスがパウダリーな花の温もりを形成(フローラル, パウダリー)。ホワイトムスクとベンゾインがアンバリーな丸みを添え(ムスキー, アンバリー)、全体として“ほの甘くも清らかな冬の水”を思わせる調和が生まれています。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
ロー ディベールの香りが似合うイメージ・人物

白い雪景色の窓辺で読書する「静寂を愛する学生」
- 20代前半、大学で文学を専攻していて、週末は人里離れた山小屋にこもって雪景色を眺めながら本を読むのが趣味。
- シンプルなニットとデニムのコーディネート、足元はもこもこのルームソックス。飾り気は少ないが、どこか“透明感”を感じさせるスタイルがポイント。
- 香りに求めるのは「ひんやりした空気感と、読み耽る時間を邪魔しない静かな甘さ」。
クラシカルなティーサロンで朝食を楽しむ「穏やかなマダム」
- 40代女性。都会のクラシカルなホテル併設のティーサロンで朝食をとり、日々を丁寧に過ごす。
- ホワイトやベージュを基調にした上質なニットワンピースなど、主張しすぎないエレガントさで統一。
- 香りには「パウダリーで優しい花香」と「まろやかで落ち着くムード」を求め、周囲を邪魔しないフローラルムスクが理想。
夜の少人数パーティーを主催する「インテリアスタイリスト」
- 30代男女問わず。自宅をステージのようにコーディネートしてゲストを迎えるインテリアスタイリスト。
- 色は淡いグレーやホワイトを基調とし、そこここにアートピースやグリーンを配置するミニマル志向。
- 香りには「内装の邪魔をしない清潔感と、人を和ませるわずかな温もり」が欲しい。
図書館で論文を書く「ストイックなリサーチャー」
- 20~30代の研究者。図書館で長時間論文執筆に没頭する日々。
- 服装はシャツ×ニットベストなど、機能性重視だがきちんと感を失わないスタイル。
- 香りは「集中を妨げず、周囲にも不快感を与えない程度の穏やかさ」を求め、かつほんの少し暖かみがあると嬉しい。
夕暮れの公園でスケッチする「ロマン派の画家」
- 30代男女。風景画を描くため、冬の夕暮れに公園へ出かけて、淡い光をスケッチブックに収める。
- 身につける服は暖色系コートにスヌードなど、暖かみのある配色だが、全体的に優しいトーン。
- 香りには「ほんのり儚い冬の空気」と「かすかな甘さ」が同居する雰囲気を期待し、“空の色”や“冷たい風”と調和したいと思う。
透明感のある甘さとほんのりスパイシーなニュアンスが、やや肌寒い季節(冬や春先)**にしっくり馴染むという声が多数。「柔らかい香り立ちで人を選ばず、日常使いも◎」との意見もあり、オフィスシーンや寝香水として使う方も。ただし、「寒い日にはひんやり感が強く出る」「逆に暖かい日にはトロリとした甘さが強調される」という声もあり、温度差で微妙に印象が変化する点が面白いとの口コミがあります。暑さのなかではやや甘さが出やすいが、夜やエアコンの効いた室内なら透明感を活かせます。