ヘレティック・パルファムノスフェラトゥ

ノスフェラトゥ
ブランド ヘレティック・パルファム
分類ウッドグリーンフローラル
季節
発売年月日 2024
調香師 ダグラス・リトル
原産国 アメリカ
詳細 公式サイト
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「ノスフェラトゥ」は、1922年の名作サイレント映画『ノスフェラトゥ』の吸血鬼オルロック伯爵をテーマに、“怪異と退廃の中に潜む儚い美しさ”を閉じ込めたゴシック系フレグランスです。ピックアップされるのは、ライラックやバイオレットの紫色の花々、雨上がりの土や石を連想させるペトリコール、そしてアンバーグリスやウードによる獣的かつダークな余韻。多くの方が「まるで湿気を帯びた古城や墓地に佇んでいるような雰囲気」と表現される一方、「予想よりも花香が軽やか」「まるで雨に濡れた草むら」といった優しい側面を感じる方もいるようです。

湿っぽく、時にかすかに腐葉土を思わせる冷たい空気感と、「光がまったくないわけではない」紫のフローラルが絶妙に混ざり合うため、ゴシックな闇と切なさが共存する“アンビバレントな香り”に仕上がっています。

香りの構成

  • トップノート
    • ライラック、アンブレット:「冷たい夜風をはらんだライラック」「わずかに感じる種子由来のムスク感」などの声が多く、フレッシュさの中にも仄かな青苦さが混在しています。まるで「雨で濡れた春の庭」を連想する方もいれば、「甘さを抑えた控えめな花の息吹」と捉える方もいらっしゃいます。
  • ミドルノート
    • ペトリコール、バイオレット(Abs)、オリスコンクリート、シプリオール(ナガルモタ):多くの方が「どこか湿った岩や土の匂い」「雨あとのコンクリート」を想起。バイオレットとオリスの粉っぽさが重なり、“乾いたパウダリー”というより“濡れた粉感”として浮かび上がるのが特徴です。サッパリとしたインクのような青さやキュウリにも似たみずみずしさを感じるという声も見受けられます。
  • ラストノート
    • ヴィーガンアンバーグリス、ウード、ラブダナム:塩気をはらんだアンバーグリスがミネラル感を演出し、そこに動物的なウードが混じることで独特のダークさをもたらします。口コミでは「最終的に残るのは、もはや墓場の土や朽ちた花のよう」「静かな闇夜のように肌に寄り添う香りに落ち着く」といった感想が散見されますが、逆に「想像していたより軽く、花のほうが長く残る」という意見もあります。

おすすめの季節と時間帯

日中

ペトリコールを含む湿り気のあるアコードが、涼しい季節や夜のシーンで最大限に魅力を発揮するという声が多く、「ゴシック感を味わいたいなら昼より夜向き」という印象があります。中には「春先の雨の日、外出時というより家で映画を観ながらこの香りを纏って浸りたい」という意見も見られ、シチュエーションを問わず“作品の世界観に入り込む体験”として楽しむ方もいらっしゃいます。ただし、いわゆる“明るいフローラル”とは趣が異なるため、オフィスや接客の場では少量を控えめに纏うのが無難でしょう。

男性向け、女性向け

男性
女性

紫系の花々によるフローラルなやわらかさや湿り気のある世界観が「悲恋のヒロイン」を連想させるといった声もあり、どちらかといえば女性人気が高い印象です。しかし、冷たいペトリコールとウードやアンバーグリスのダークな獣感が“黒いマントを羽織る伯爵風のミステリアスな雰囲気”を好む男性にも支持されるという口コミも見受けられます。「石畳や古城の寒々しいイメージが欲しいなら男女問わず試してみると面白い」という意見が多いため、ユニセックスで使い勝手が良いと考える方も少なくありません。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • ウッディ系・・・ウッド
  • フレッシュ系・・・グリーン
  • フローラル系・・・フローラル
主役の花々(ライラック、バイオレット、オリス)による退廃的・儚いフローラル感と、ペトリコールがもたらす湿っぽい地面的なグリーン感、さらにウードやアンバーの動物的・土っぽい要素が支えているのが特徴です。結果として、“ゴシックかつミステリアスなフローラルウッディ”にまとめられています。

補足分類(18の属性からの分類)

  • ウッディ
  • グリーン
  • フローラル
  • ムスキー
退廃的な花の香り(フローラル)と、雨上がりを思わせるペトリコールのグリーン感、さらに塩気を帯びたアンバーグリスやウードによる動物的ニュアンス(ムスキー, ウッディ)が交錯し、暗いゴシック世界観を表現しています。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

ノスフェラトゥの香りが似合うイメージ・人物

ノスフェラトゥをつけている人のイメージ

廃墟の古城を巡る「ゴシック絵画の収集家」

  • 30~40代、男女問わず。廃墟となった古城や教会を好んで巡り、朽ち果てた壁画や肖像画の収集に情熱を注ぐ。
  • 普段から黒や深紫など、闇を感じさせる色味の衣服を選び、時にアンティークのアクセサリーを身に付ける。
  • 香水においては「単なるフローラルではなく、暗さや湿り気と相まった儚さ」を求め、ミステリアスな雰囲気を演出したい。

黄昏の墓地を散策する「夜型詩人」

  • 20~30代、男女問わず。日が沈むころに墓地や公園を散歩しながら、自作の詩や短文を頭の中で紡ぐ。
  • ダークなコートやスカーフなどを身につけ、ノートや万年筆を常に携帯している。
  • 香りには「花の美しさの奥に、湿度ある闇を感じたい」と思っており、“日常から離れた静寂”を抱え込むものを好む。

吸血鬼映画を愛する「ゴシック×ロリータ」ファッションの女性

  • 20代女性。黒を基調にレースやフリルをあしらったゴシックロリータファッションで、吸血鬼モチーフの映画や文学を嗜む。
  • 週末はクラシカルなカフェや映画館に足を運び、ロマンティックな闇の世界観に浸っている。
  • 香りは「ただ甘い花では物足りない。暗いけれども優美さを内包した香り」を好む。

雨の日に自宅で名作ホラーを観賞する「シネフィル」

  • 30代男女問わず。自宅にホームシアターを備え、クラシックホラーを中心とした映画コレクションを揃える。
  • 部屋は暗色のインテリアで統一し、雨音をBGMに映画の世界へ没入するのが至福の時間。
  • 香りにも世界観を合わせ、湿った空気感やヴィンテージ感を併せ持つものを選び、映画への没入感を高めたい。

ゴシック建築の街を旅する「紫の傘をさした旅人」

  • 20~40代。ヨーロッパのゴシック建築が立ち並ぶ街を旅し、教会や大聖堂のステンドグラスに魅せられている。
  • 紫やワインレッド系の小物をアクセントに、シンプルなモノトーンファッションで街の歴史に溶け込みたい。
  • 香りでは「神秘的で少し危険なムード」と「旅をしながら感じる生々しい土や石の空気感」の共存を求める。