エルメスジュール ドゥ エルメス

ジュール ドゥ エルメス
ブランド エルメス
分類グリーンシトラスフローラル
季節日中
発売年月日 2012
調香師 ジャン=クロード・エレナ
原産国 フランス
詳細 公式サイト
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「ジュール ドゥ エルメス (Jour d’Hermès)」は、シトラスと白い花々が織りなすフローラルフレグランス。トップのグレープフルーツやレモンは「爽やかな酸味」「皮の苦み」「青っぽいセロリ感」など肌質で印象が変わり、続く白花ブーケは「上品で軽い甘さ」や「アールグレイティーのような落ち着き」を感じさせます。派手に主張しすぎず、肌にしっとり溶け込むため日常使いしやすく、「シャワー後のような清潔感が保てる」と好評。

名調香師ジャン=クロード・エレナ特有の“透明感とミニマル”な世界観が、朝の光を浴びる緑と花々のようなイメージを巧みに描きつつ、“ほんのりと苦く甘いシトラス・フローラル”という絶妙なバランスを実現している点が、この香りの大きな魅力です。

香りの構成

  • トップノート
    • グレープフルーツ、レモン、ウォータリーノート:柑橘の清涼感が軽快に立ち上がり、ほんのり青みを感じるウォータリーノートが“朝露のきらめき”を想起させる。皮の苦味にフォーカスする人、またはセロリのような青さを強調して受け取る人など、肌質により印象が変化しやすい。
  • ミドルノート
    • ホワイトフラワー(抽象的な白花ブーケ)、ガーデニア、グリーンノート、スイートピー:香りの中心を担う白花は、ガーデニアのクリーミーさとスイートピーの柔らかな甘みが相まって、上品なフローラル感を演出。さらにグリーンノートがみずみずしいニュアンスを与え、なかには「紅茶のように落ち着いたフローラル」と感じる人も。爽やかな甘さや青さの出かたは個々の肌で微妙に異なり、軽快さの中に“優美な花のオーラ”が漂う。
  • ベースノート
    • ムスク、ウッディノート:ふわりと軽快なムスクが肌を包み込み、淡い木質感がフローラルの名残を静かに支える。石けんのような清潔感へと移ろう場合や、かすかな甘さが残って優しく消えていく印象を抱く場合などがあり、いずれも“穏やかな余韻”で締めくくられる。

おすすめの季節と時間帯

日中

柑橘と白花を中心とした軽やかさが、春から夏にかけて活き活きと映える印象。真夏でも、室内や日差しの柔らかな朝~昼にかけて気分を晴れやかにしてくれる。涼しい季節に試すと、ほろ苦いグレープフルーツが際立ち“少し大人びた酸味”が強調される場合もある。オフィスや日常使いにマッチする落ち着きがありながら、週末のリラックスや爽やかな屋外シーンにも似合う幅広さを備える。

男性向け、女性向け

男性
女性

ガーデニアやスイートピーといった白花の柔らかな甘みがメインなので、一般的には女性的なイメージが強い。甘すぎないフェミニンさが大人の上品さを引き立て、多くの人に“つけやすいフローラル”として支持されやすい傾向がある。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・グリーン、シトラス
  • フローラル系・・・フローラル
白花(ガーデニア、スイートピー、抽象的なホワイトフラワー)が優美な中心を成し、トップのグレープフルーツやレモンがキラキラとした柑橘の輝きを添える。ウォータリーノートやグリーンノートの効果で、淡く澄んだ水彩画のような透明感を感じさせる一方、苦味や青みが独特のアクセントをもたらしている。

補足分類(18の属性からの分類)

  • グリーン
  • シトラス
  • フローラル
主役は花のブーケだが、トップには爽快なシトラスの輪郭が際立ち、そこにグリーンやウォータリーなニュアンスが絡む。“ほんのり苦味”を含んだ柑橘の酸味と白花のやわらかな甘みが軽快に溶け合うイメージ。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。
「エルメスのなかでは意外と保つ」という人もいれば、「気がつくと消えている」と感じるケースもあり、万人に安定したパフォーマンスを発揮するとは言い難いようです。ただ、グレープフルーツや白花に由来する軽やかさから、付け直ししてもクドくならず、むしろシャワーを浴びた後のような清潔感をキープしてくれるとも言えます。

ジュール ドゥ エルメスの香りが似合うイメージ・人物

ジュール ドゥ エルメスをつけている人のイメージ

朝日とともにヨガをする「リフレッシュ好きのワーキングマザー」

  • 30代女性。仕事と子育ての両立に追われるが、朝一番のヨガを日課にしている。
  • 大きな窓から差し込む朝の光を感じながら、深呼吸で体を目覚めさせる。
  • スポーツウェアの上からジュール ドゥ エルメスを軽くひと吹きし、グレープフルーツのさわやかな酸味で“頭をスッキリ”させたい。

都会のオフィスで働く「フリーランスのキャリアウーマン」

  • 20代後半~30代前半。クライアント先に出向いてミーティングをこなし、都内を飛び回るフリーランスコンサルタント。
  • シンプルなモノトーンコーデが多いが、香りだけはほんのりフローラルを取り入れたい。
  • ジュール ドゥ エルメスの“青い苦味”がほどよくシャープさを演出しつつ、白花の穏やかな甘さで女性らしさを感じさせる。

花屋のカウンターで働く「フローリスト研修生」

  • 20代前半。憧れのフローリストになるため修行中で、花束のアレンジや水替えを担当。
  • 店頭の花々の香りがいつも身にまとわりつくような環境でも、自分なりの香りを楽しみたくてジュール ドゥ エルメスを選ぶ。
  • 「花屋の匂いとケンカせず、グリーンやフローラルが上手に混ざって爽やか」と感じている。

図書館の静かなフロアを担当する「落ち着いた司書」

  • 30代女性。古い文献コーナーで働き、一日中しずかな空間に身を置く。
  • 本の紙やインクの香りが好きだが、自身がつける香りは控えめに、でもおしゃれ心を忘れたくない。
  • ジュール ドゥ エルメスの“紅茶っぽい花の落ち着き”が、本をめくる静寂と相性抜群で愛用している。

ガーデンパーティを主催する「アンティーク好きの若奥様」

  • 30代前半。自宅の小さな庭で友人を招き、お茶会やガーデンパーティを開くのが趣味。
  • テーブルクロスやカップをアンティークで統一し、バラやハーブを飾るなど“英国風ティータイム”を演出。
  • ジュール ドゥ エルメスを纏うと、花々やハーブの香りとも自然に交じり合い、屋外でもほんのりと清らかに香るのを気に入っている。

梅雨時のオフィスで働く「傘を片手に爽やかさを求めるOL」

  • 20代後半。梅雨の湿気が苦手で、ジメジメした通勤電車からオフィスに着くころには憂うつになりやすい。
  • そんな時こそ気分を上げるために、“水滴を含んだ白花”を思わせるジュール ドゥ エルメスをマスクの下でつけ直す。
  • 雨でも重くならず、周囲に不快感を与えない爽快さが心の支えに。

週末にベランダでガーデニングを楽しむ「小説家」

  • 40代女性。平日は家で執筆活動を続けているが、気分転換にベランダで花やハーブを育てている。
  • 草いきれと土の匂いが好きで、“自然との関わりが創作の原点”と思っているが、同時に自分自身はフレッシュな香りを大事にしたい。
  • ジュール ドゥ エルメスの“ほろ苦い柑橘”と“やさしい花”のイメージが、書きものの合間に心をクリアにしてくれる。