エルメス地中海の庭

地中海の庭
ブランド エルメス
分類ウォーター / マリンウッドグリーンシトラスフルーティ
季節日中
発売年月日 2003
調香師 ジャン=クロード・エレナ
原産国 フランス
詳細 公式サイト

「地中海の庭 (Un Jardin en Méditerranée)」は、エルメスの〈庭シリーズ〉第一作として誕生したオードトワレです。チュニジアのプライベートガーデンを訪ねたジャン=クロード・エレナが受け取った“地中海リゾートの開放感”と“緑の涼やかさ”を独特のやわらかい透明感で表現し、口コミでも「青々しいイチジクの葉と柑橘のコンビネーションが絶妙」「夏に心地よく、まるでヴァカンス気分」といった声が多く聞かれます。

イチジクを軸にしながらも、同時に柑橘やウッディ、さらには花や海辺の空気も感じ取れる奥行きがあり、「一見フレッシュなのに甘酸っぱさや乾いたスパイシーさが見え隠れする」と評されることもしばしば。トマトの葉や紅茶を連想する人もいるなど、多彩な角度から“地中海の庭”を思い描かせる優美なフレグランスです。

香りの構成

  • トップノート
    • ベルガモット、レモン、マンダリンオレンジ:はじけるような柑橘が明るくスタートし、そのまま海辺に吹く軽い潮風のような爽快感につながります。ここで「樹脂っぽい苦みをほんのり感じる」と表現されることもあり、わずかなスパイス感がイチジクの葉の青さを予感させます。
  • ミドルノート
    • オレンジブロッサム、セイヨウキョウチクトウなどフローラル要素:柑橘の勢いがやや落ち着くにつれ、花々の柔らかな甘さと清潔感が広がり、まるで半日陰に咲く白い花を想起させます。「一瞬ミルキーな気配を感じる」と言う人もいれば、「優しいシャワー後のように心地よい」と感じる人もいるポイント。海辺の水蒸気を纏ったようなウォータリーノートも淡く溶け込み、落ち着いた清涼感をキープします。
  • ベースノート
    • イチジクの葉、サイプレス、レッドシダー、ジュニパー、ピスタチオ、ムスク:香りの後半では、しっかりとしたイチジクの葉のグリーンと、サイプレスやシダーが織りなすドライなウッディが調和し、「庭に育つ果実を摘んだ後の葉や樹皮の香り」を連想させるとも言われます。かすかなピスタチオの柔らかい甘みやジュニパーのスパイス感が重なり、ほんのり“茶葉にも近い”穏やかな渋みを指摘する声も。また「屋外では爽やかさが際立つ反面、室内だとややスモーキーに転じる」と評されることもあり、肌の上での変化を楽しむ一作です。

おすすめの季節と時間帯

日中

地中海の陽射しや海辺を思わせる清涼な印象が、春夏の好天時によく映えます。湿度の高い夏場にも「さっぱりして心地いい」「まるでバカンス地にいる気分になる」といったコメントが多く、職場や休日の外出でも嫌味なく身にまとうことが可能です。ただし香りは比較的軽く、長時間の持続を期待するならこまめに付け直すのがおすすめ。特に昼間の明るいシーンで真価を発揮すると言われますが、穏やかな夜風のなかで纏うのも好評です。

男性向け、女性向け

男性
女性

青いイチジクと柑橘、それに寄り添う花やウッディのブレンドはユニセックスな仕上がりとされ、「男女問わず愛用できる」との意見が定番。一方で、ミドル以降に漂うフルーティな甘さや“ほのかな花の甘み”を「やや女性的」と感じる人もいます。また、「ラストのウッディや苦みがメンズライク」と捉える声も少なくなく、とにかく性別を超えて“爽やかで軽やかな緑の香り”を楽しみたい方に向いたフレグランスです。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フレッシュ系・・・ウォーター / マリン、グリーン、シトラス、フルーティ
  • ウッディ系・・・ウッド
柑橘がはじけるトップ、海岸沿いを思わせる微かなマリンムード、青々しいイチジク葉のニュアンス、フルーツらしい甘酸っぱさ。ベースにサイプレス、シダー、ジュニパーなどの木質が存在し、地中海の乾いた大地を感じさせる落ち着きある雰囲気に。

補足分類(18の属性からの分類)

  • ウッディ
  • グリーン
  • シトラス
  • フルーティ
  • マリン
ベルガモットやレモン、マンダリンが弾ける柑橘(シトラス)。イチジクの葉やサイプレス等の葉物で青い印象(グリーン)。イチジクと柑橘による果実感(フルーティ)。海辺を連想させる清涼感でほのかにウォータリーノート(マリン)。ラストに温かい木のニュアンス(ウッディ)。

持続時間

オードトワレ

  • 香料の濃度・・・約5~8%
  • 持続時間・・・約3~4時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

地中海の庭の香りが似合うイメージ・人物

地中海の庭をつけている人のイメージ

地中海リゾートを巡る「船上ガイド」

  • 30代女性。地中海クルーズの船上アテンダントを務め、観光客に沿岸の美しい街並みや島々を案内する。
  • コットン素材の制服をラフに着こなしており、潮風を受けながら旅行客と心地よい会話を交わす。
  • 普段から「汗ばむ環境でも爽やかな印象を残したい」と考え、地中海の庭の“青さと抜け感”を愛用。

水彩イラストを描く「アーティスト留学生」

  • 20代前半、男女問わず。地中海沿岸の美術大学で学び、アパートのバルコニーから青い海を見下ろしながらスケッチを楽しむ。
  • 簡素な服装だが、ところどころに色彩感覚が光るアクセサリーを身につけている。
  • 地中海の庭の“シトラスの爽快さと木陰のような落ち着き”が自身の創作気分を高めてくれる。

海を見渡す別荘で暮らす「週末移住者」

  • 30代男性。平日は都会でビジネスマン、週末は地中海を望む別荘に家族と滞在。
  • フェリーで渡り、着いたらすぐカジュアルにサンダルへ履き替え。家族と過ごす時間を大事にする。
  • “バカンス気分”を瞬時に呼び起こす香りとして地中海の庭を愛用し、普段の緊張感から解放されたいと思っている。

雑誌の“地中海紀行”を連載する「編集ライター」

  • 20代後半女性。ヨーロッパ各地の海岸線を取材し、その美しさや人々の暮らしを誌面で伝える。
  • 写真撮影も自らこなし、素朴な漁村から高級リゾートまで幅広く訪問。
  • 地中海の庭を纏うと“取材の合間にも気分がリセットされる”と感じ、ずっとカバンに忍ばせている。

買い物ついでに海を見に行く「地元民の主婦」

  • 40代女性。地中海近郊の街で日常を送っており、週末に家族の食材を市場で調達。
  • そのまま海辺に立ち寄り、子どもと一緒に潮風に当たるのが習慣。
  • “青々しく甘すぎない果実感”をまといたくて地中海の庭を選び、さりげないおしゃれを楽しんでいる。