ドルセー幻想的な影 A.R.

「Les ombres fantastiques. A.R.(幻想的な影 A.R.)」は、フローラルとウッディが交錯するオードパルファムです。カルダモンやベチバーといった、一般的には“マスキュリン”に感じられるスパイス&ウッディ要素に、アイリスやシクラメンなどの柔らかなフローラルが加わることで、性別の枠を超えた物語を映し出しているといわれます。実際、「カルダモンとベチバーが作るやや乾いた土っぽさ」と「アイリス由来のパウダリーな甘さ」が肌に乗ると絶妙に調和し、「一見相反する要素なのに、意外としっくり馴染む」との声が多いのが特徴です。
一部には、「とてもソフトで、ほとんどフェードアウトしてしまうほど控えめ」という意見もあり、香りの拡散力(プロジェクション)は強くない可能性が指摘されています。ただし、「体温で少し温まると、森の中を彷徨うようなウッディ感とアイリスのエアリーな甘さがじんわり立ち上がる」「長時間嗅いでいると、紙のようなドライなニュアンスも感じる」といった感想も。肌質や気温によって香りの印象が大きく変化する点も、この作品の“幻想的”な所以かもしれません。
香りの構成
- トップノート
- ベルガモット:さっぱりした柑橘の苦味が、導入を爽やかに彩る。
- カルダモン (グアテマラ):スパイシーかつ清涼感のある立ち上がりを演出し、「ワンプッシュで強めに感じるが、すぐ落ち着く」と言われる。
- ミドルノート
- シクラメン:淡いフローラルで、全体を軽やかにまとめる。「フローラル感は控えめながらも優しいふくらみを与える」と評される。
- トンカビーン:ほのかな甘さを添えるが、ややスパイス&ウッディ主体のため「甘ったるい印象にはならない」という意見が多い。
- ベースノート
- ハイチベチバー、フレンチアイリス、バージニアシダー、ホワイトムスク、カシュメラン:ベチバーのアーシーな苦味とアイリスのパウダリーが「強さと繊細さの同居」を象徴。ウッディなシダーとムスク、カシュメランのシルキーな温もりが、ふんわりと身体を包み込み、「徐々に肌と一体化するような奥行きある香り」を形成する。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
カルダモンやベチバーによるスパイシー・ウッディ感が男性的と言われがちですが、アイリスやシクラメンのフローラルがフェミニンな柔らかさをもたらすため、性別を問わず受け入れやすいと好評です。実際、「強さと優しさ、両面を感じられる香り」との感想が多く、“幻想的な影”という名称にも相応しい二面性を楽しめる一品と言えます。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- ウッディ系・・・ウッド
- フローラル系・・・フローラル
ミドル・ベースにアイリスやシクラメンが織りなす柔らかな花の香り。ベチバー、シダーを軸とした明確な木質感が、香りを力強く支える。
補足分類(18の属性からの分類)
- ウッディ
- スパイシー
- パウダリー
- フローラル
ベースにあるベチバーやシダーが土っぽさ・木質感を主軸に据える(ウッディ)。トップのカルダモンが鋭い刺激と清涼感をもたらす(スパイシー)。フレンチアイリス由来のパウダリーさが後半で印象を残す(パウダリー)。シクラメンの柔らかな花香がミドルで穏やかに広がる(フローラル)。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
幻想的な影 A.R.の香りが似合うイメージ・人物

「ネイチャーインスピレーション」を追う写真家
- 30代男性。休日には山や森を訪れ、木々や地面の湿度を感じながら“自然の力強さ”を写真に収める。
- 黒やカーキのアウトドアウェアを好むが、単なる無骨さではなく自分なりの美意識を混ぜている。
- 香りは“地面の苦みやウッディな雰囲気”が欲しい一方で、“ふわっと優しい花の要素”もどこかに加わっていると嬉しいと思っている。
春秋の小旅行で「落ち着いたトラッドファッション」を纏う女性
- 30代前半の女性。週末に古い街や郊外のリゾートを散策し、石畳の道や自然スポットを巡る。
- モノトーンや落ち着いたカラーのジャケット・スニーカーで“トラッドカジュアル”にまとめ、どんな場所にも溶け込みやすいスタイル。
- 香りは“ウッディやスパイス感”でクールな側面を出しつつ、“フローラルの優しさ”も見え隠れしていると理想と感じる。
グリーン感を大切にする「ガーデンデザイナー」の男性
- 30代後半。庭園やベランダの設計を生業とし、植栽や石材・木材を組み合わせてデザインするのが得意。
- 普段はシンプルなシャツ+ワークパンツで動き回り、泥や土に触れても負担にならない機能的な服装。
- “青々しい草や土の匂い”をフレグランスでも感じたいが、同時に“花の優しさや洗練された雰囲気”も欲しいと考えている。
夜のバーで“シンプルな黒服”を着こなす女性
- 20代後半。仕事終わりに静かなバーへ行き、ウイスキーやカクテルを楽しむひとときが好き。
- ファッションは黒やダークトーンのワンピースやセットアップが多く、上質なレザーのバッグなどで少し“ハード”な要素を入れる。
- 香りは「ウッディ&スパイシー」をベースにして、夜に映えるほんのり甘いフローラルが欲しいと感じる。
秋の芸術祭を楽しむ「派手じゃない芸術ファン」の男性
- 30代男性。アートや音楽、演劇などいろいろな芸術に興味があり、秋になると各地の芸術祭を回るのが恒例行事。
- ファッションは地味色だがコートや帽子などで季節感を出し、目立たずともセンスの良さを醸すスタイル。
- 香りは“沈んだ森林のような落ち着き”がありつつ、“パウダリーで幻想的な雰囲気”も一部に欲しいと思っている。
夕暮れの散歩を好む「ミニマリスト女子」
- 30代前半の女性。部屋は白壁と木目調家具を基本に、あえて装飾を極力排除するミニマリスト。
- 衣類もシンプルで数を絞り、モノトーンやグレージュなど無彩色に近い色味が多い。
- “スッと消えてしまうくらい控えめ”でも構わない香りを探しており、ウッディ&フローラルが程よいスパイス感を持つなら欲しいと考えている。
アートギャラリーでインスタレーションを作る「造形作家」の男性
- 30代男性。木材や軽量樹脂を使用した抽象的なインスタレーション作品を作り、ギャラリーのホワイトキューブで展示。
- スーツや完全カジュアルではなく、ワークジャケットやスラックスなどで“アーティスト”らしく洗練さを加味する。
- 香りは「木材っぽさやスパイス感で個性を出しつつも、どこか儚いフローラル要素」を感じさせると、自身の作品イメージと重なると考える。
トップに爽やかさはあるものの、ベチバーやアイリスの重なりでしっとりとした深みがあり、気温が落ち着いている季節に特に合うと言われます。口コミでは「真夏の炎天下だと香りの繊細さが消えやすいかもしれない」との声も。昼のオフィスシーンでも使いやすい穏やかさがあり、夜のシックな場にも溶け込むユニセックスなバランスを備えているという評価が多いです。