ディプティックタムダオ

ディプティックの「Tam Dao(タム ダオ)」は、サンダルウッド(白檀)を中心としたウッディフレグランス。
- クリーミーで柔らかなサンダルウッドの甘さ
- シダーやサイプレス(シプレ)などのスッとした木質感
- コリアンダーのかすかなスパイス感
これらが重なって、寺院で焚かれるお香のような神聖さやベルベットのようななめらかさを表現しています。ベトナムの神聖な森や寺院の記憶に着想を得た、落ち着きと深みのあるウッディの香りが特徴です。実際に「寺院やお香が思い浮かぶ」「削りたての鉛筆のような乾いた木の香り」という感想が散見されるのも、この香りの持つ強いウッディ要素ゆえでしょう。
- トップノート
- サイプレス(Cypress):糸杉(いとすぎ)と呼ばれる針葉樹の一種。森の中に立ったときの清涼感や樹木特有のシャープさ、わずかなスパイシー感を兼ね備えています。香水の冒頭を森林の空気で包み込み、やや凛とした雰囲気をもたらします。実際に「ウッディが強いのに最初は青っぽくて爽快」という声もあり、ここからゆったり落ち着いた世界観へ移行する準備をします。
- コリアンダー(Coriander):「パクチーの種子」として知られるスパイス。葉ほどクセは強くなく、ほのかにレモンのような爽やかさと軽い刺激をもたらすのが特徴。トップノートを軽やかに盛り上げ、サイプレスの森っぽい雰囲気にごく穏やかなスパイスを添えます。サンダルウッド特有の甘さに向かう前段階を引き締め、のちに訪れるウッディの深みに一歩ずつ近づけていきます。
- ミドルノート
- シダー(Cedar):ヒマラヤスギやレバノンスギなど、木材を思わせる乾燥感とわずかなスモーキーさが特徴のウッディノート。トップのスパイス感を受け継ぎつつ、中盤では「木材らしい深み」をしっかり示します。いわゆる鉛筆の芯を削ったような乾いたニュアンスがここで顔を出すことがあり、実際に「鉛筆のような木の香りが懐かしく落ち着く」という感想につながる場合も。シダーが加わることで、サンダルウッドに至る前の落ち着きと静かさをもう一段階強めます。
- ラストノート
- サンダルウッド(Sandalwood):東インドや東南アジア原産の白檀(びゃくだん)から得られる香料。甘くクリーミーな香りが特徴で、ウッディ系の中では温かさと柔らかさが際立ちます。タム ダオの核心ともいえる香りで、最後まで肌に寄り添うように深く残り、「夜に使うと心を落ち着かせる」「優しいお香の香りが長時間続く」といった評価も目立ちます。重厚感を与えながらもどこか柔和で、ユーザーが「香りをかぐとホッとする」と感じるのはこのミルキーなサンダルウッドゆえでしょう。
“糸杉の森っぽい爽快さ → 杉の乾いたウッディ感 → 白檀のまろやかな甘さ”という三段階でイメージするとわかりやすく、最終的にはサンダルウッドの奥深い香りが支配的になって、“落ち着いた癒しのウッディフレグランス”として完成されます。一部で「まさに木彫りの仏像を思わせる香り」とも評されるほど、自然な木の空気感を強く感じる構成です。
※「トップ」「ミドル」「ラスト」の公式な発表はないので一般的な香料の揮発特性から推測しています。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
サンダルウッドやシダーのウッディ系は、ややメンズライクと捉えられることが多いですが、タム ダオはクリーミーさもあって「寝香水に使う」「秋冬に大人っぽい印象を求めて纏う」など、性別問わず愛されるユニセックス。女性からも「女性でも決して重すぎず、むしろ癒される」と好まれるケースが多く、体温に乗せるとほんのりと甘さが出るという意見もよく聞かれます。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- ウッディ系・・・ウッド
主役はサンダルウッドを中心としたウッディアコード。シダーやサイプレスが木質感を強調し、コリアンダーの軽いスパイスでアクセントを付ける。「甘さはわずかにあるものの、木材の香りが前面に出るお香系フレグランス」として人気があります。場合によっては「オリエンタル」にも捉えられますが、実際は甘さや樹脂感が濃厚になりすぎず、スッキリしたウッディが主体です。
補足分類(18の属性からの分類)
- アロマティック
- ウッディ
- スパイシー
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
タムダオの香りが似合うイメージ・人物

静かな寺院の回廊を掃き清める「新米僧侶」
- 20代前半の男性。山奥の古い寺院で生活し、早朝から鐘を鳴らし、本堂を掃除する毎日。
- 宗教的な研修だけでなく、日常の雑務を一つひとつ丁寧にこなしながら、精神を磨いている。
- 茶色の作務衣に雪駄のようなサンダルを履き、秋の冷たい風を感じながら静かに境内を歩く。
森林セラピーを提案する「アロマセラピスト」
- 30代女性。都会の喧騒に疲れた人々に、森林浴やウッディ系アロマを用いた“癒しのセッション”を提供。
- 週末には自ら森へ足を運び、針葉樹やシダ植物の香りを感じながらサンプル採集を行う。
- ふんわりと落ち着いた口調と、リネンやコットン素材のナチュラルウェアを好む。
一点物の木工家具を作る「アルチザン職人」
- 40代男性。郊外の工房で木材を使ったテーブルや椅子をオーダーメイドで制作。
- 日々、木の香りや粉塵に囲まれつつも「自然の素材を最大限に活かす」ことに情熱を燃やす。
- 無骨なエプロン姿が多いが、作品には繊細なカーブや美しい木目の表現など独自のセンスが光る。
アジア圏を旅して回る「バックパッカー」
- 20代後半の女性。仏教寺院や遺跡の多い国を中心に、数か月かけて旅をし、現地の文化に深く触れる。
- 荷物は軽めだが、小さなノートとペンは常に携行し、その日の体験や思考をメモしている。
- お香やスパイスが漂うエキゾチックな市場にも積極的に足を運び、「新鮮な驚き」を探すのが生きがい。
鎌倉や京都など古都の静かな路地を撮影する「写真家」
- 30代の男性。石畳や木造建築が残る風情ある街並みを撮影することをライフワークとする。
- カメラバッグには愛用のフィルムカメラ、三脚、そしてお気に入りの小さなコーヒータンブラー。
- 休日は早朝から“人のいない古都の佇まい”を撮り歩き、夕方には静かな喫茶店で一日を振り返る。
書斎で古い洋書を読み漁る「文学好きの教授」
- 50代の男性。大学教授であり、世界の古典文学や哲学書のコレクターでもある。
- 読書中は静かなクラシック音楽を流し、時々立ち上がって本棚から新しい一冊を取り出す。
- ベルベット素材のジャケットを好み、丁寧に磨いた革靴を履くなど、クラシカルな装いを楽しむ。
古書店を改装した「ギャラリーカフェのオーナー」
- 40代男性。使われなくなった古書店をリノベーションし、ギャラリーとカフェを一体化。
- インテリアはクラシカルな本棚を生かしつつ、モダンアートを飾ることで新旧が融合した空間を演出。
- 自身もアートやデザインに造詣が深く、店内のBGMや照明にも細かくこだわる。
深夜に書斎で想いを綴る「小説家」
- 30代後半の男性。日中は出版社で働き、夜になると机に向かい小説を書き進める“二足の草鞋”状態。
- ランプの柔らかな灯りの中、紙とペンを使って創作するため、インクの香りと木の机が“相棒”。
- 考えがまとまらないときは少し瞑想をして“頭をクリアにする”のが習慣。
サンダルウッドの温かみが特に秋冬の肌寒い季節によく合い、夜のリラックスタイムに使う方が多い印象。とはいえ、「夏場でも1プッシュなら落ち着く」「朝から深呼吸したくなる」との声も見られ、一年を通して上手く量を調整することで楽しめます。いずれの場合でも、静かに香りを楽しむシーンが似合うとされており、“お香のような癒しの空気を求める人”に好まれがちです。