ディプティックフルールドゥポー

フルールドゥポー
ブランド ディプティック
分類ソフトフローラル
季節日中
調香師 オリヴィエ・ペシュー
原産国 フランス
詳細 公式サイト
人気の香りを分析するInstagram(@semiperfumer)も始めました

「フルール ドゥ ポー」は、“肌に咲く花”というコンセプトから生まれたディプティックのオードパルファンです。アルデヒド由来のシャボン感とピンクペッパーのスパイシーさから始まり、次第にアイリス、軸となるムスクのほのかな甘さ、アンブレットの酸味が絡み合います。結果として“泡立つような清潔感”と柔らかいパウダリー感、そして“かすかな官能”が同居する独特のフローラルが形作られています。

この香りについては、「赤ちゃんの肌に触れているような安心感を得る」という意見や、「古びた口紅や昔のコスメを想起させる」という声が多い一方で、中には「乾いたお香」「ハーブ店のように感じる」といった全く異なる印象を持つ方も見受けられます。肌質や体温によってアルデヒドやスパイス、アイリスが強まる度合いが異なるため、“ムスキー、パウダリーかつミステリアス”という評価がしっくりくる香水と言えます。

香りの構成

  1. トップノート
    • アルデヒド、ピンクペッパー、アンジェリカ、ベルガモット:最初の立ち上がりはアルデヒド由来のシャボン感と、ピンクペッパーのピリッとした刺激が融合し、柔軟剤や泡立ちの良い石鹸を連想させる清潔さを演出します。アンジェリカのハーバルな青さやベルガモットの爽快感が加わり、一部では「グリーンの苦さが強く出てハーブショップのよう」と感じる場合もあるようです。
  2. ミドルノート
    • アイリス、ターキッシュローズ:アイリスがメイクアップパウダーのような粉っぽさをもたらし、香りの中心を形成。ここで「古い口紅を思い起こす懐かしさ」「紙のような乾いた質感」を感じる方もいます。ローズはあまり表立って感じないものの、パウダリーすぎるアイリスをわずかに甘くまろやかに整え、全体を優美にまとめています。
  3. ラストノート
    • ムスク、アンブレット(ムスクマロー)、キャロット、アンバー系ノート、サンダルウッド、レザーなど:最終的にはムスクが肌に密着するように溶け込み、静かな甘さと官能を残します。アンブレットによるフルーティーかつアニマリックなニュアンスやサンダルウッドの柔らかな温かみが重なり、“素肌がそのまま香っているかのような”残り香を形成。口コミでは、キャロットが印象的に出るケースや、「気づくと古いクローゼットやお香を連想させる乾いた空気感を纏っていた」と語る意見もあります。全体を通してソフトフローラルでありながら、「淡いスパイス」と「アンティーク風のパウダリー感」がこの香りの個性を際立たせます。

おすすめの季節と時間帯

日中

パウダリーなムスクという性質上、極端に暑い真夏や極寒の真冬でなければオールシーズンで活躍可能です。特に春秋の適度な気温では粉感がほんのり立ち上がり、快適に纏えます。一方、猛暑時にはムスクやスパイスがきつく出る場合があり、真冬の乾燥下ではアイリスの粉っぽさがより濃厚になる傾向も。香り立ちは比較的穏やかで、オフィスなどにもなじみやすいですが、寝香水として静かな色気を楽しむという使い方も好まれているようです。

男性向け、女性向け

男性
女性

パウダリーなアイリスとムスクが合わさることで、一見“フェミニン”に感じやすい印象があります。しかし、「石鹸を思わせる清潔感や肌馴染みの良さから、性別を問わず使いやすい」という口コミも多く、実際に男性がユニセックス感覚で愛用している例が見られます。ただし、甘さや粉っぽさが苦手な方にはハードルが高い場合もあり、事前の肌試しが推奨されます。

属性

フレグランスホイールとは?

分類

  • フローラル系・・・ソフトフローラル
粉っぽいアイリスとローズの穏やかな甘み、アルデヒドの清潔感によって、軽やかなフローラルムードをまとっています。

補足分類(18の属性からの分類)

  • アルデヒド
  • パウダリー
  • フローラル
  • ムスキー
アイリスやローズの花々から生まれる柔らかな印象が持続(フローラル)。トップで“シャボンのような泡立ち”や清潔な浮遊感をもたらす要素(アルデヒド)。アイリスを中心とした化粧パウダーのような粉感が続き、ややヴィンテージな質感を形成(パウダリー)。ラストではムスクが肌に寄り添い、“肌そのものが香る”かのような感覚を演出(ムスキー)。

持続時間

オードパルファム

  • 香料の濃度・・・約8~15%
  • 持続時間・・・約5~6時間
※ 一般的な濃度でのカテゴライズによる推測です。

フルールドゥポーの香りが似合うイメージ・人物

フルールドゥポーをつけている人のイメージ

朝の軽い体操を習慣にする「ホワイトインテリア主義者」

  • 20~30代男女問わず。ミニマルな白基調の部屋で、ナチュラルな素材の家具を好む。
  • 朝はハーブティーを飲みながら、軽いストレッチやヨガで体をほぐしてから一日を始める。
  • 香水も“石鹸の延長線上”にあるようなクリーンさが好きで、パウダリーでも強くないタイプを求めている。

ノートPCを持って古本カフェを巡る「週末ノマドワーカー」

  • 20~30代男女問わず。都心の図書館や郊外のレトロなカフェなど“静かな場所”を転々とし、仕事や勉強をするスタイル。
  • 古書やアンティーク雑貨を好み、紙の匂いをかぎながら“ヴィンテージ感”を楽しむ。
  • 香りも「香水感が強すぎないけど、個性的なムードを残す」パウダリー系に惹かれる。

夕暮れ時に部屋で“寝る前のストレッチ”を欠かさない人

  • 30代女性。毎晩、ベッドサイドのランプをつけ、YouTubeを見ながらストレッチや軽いエクササイズをしてから就寝。
  • 寝香水として、“柔軟剤やお香のような香り”が安眠を助けてくれると信じている。
  • 日々の疲れを癒すためにも、甘くも清潔な雰囲気をお供にしたいと考えている。

柔らかい色のセーターを着てお散歩する「小春日和の散歩人」

  • 20~40代、男女問わず。春や秋の晴れた日に、近所の公園や川沿いをのんびり歩くのが趣味。
  • 服装はニットやカーディガンなど、肌触りのよい素材が多い。
  • 自然の香りとのバランスを崩さない程度の“香水らしくない香水”を纏いたいと考えている。

カフェギャラリーで作品を眺める「芸術系カップル」

  • 30代前後の男女。デートで個展や写真展をまわり、アートブックを手に取りながら静かに感想を交わす。
  • 服装はモノトーンやパステル系で、ペアコーデには興味がないが自然にテイストが似ることも。
  • 香りは派手さよりも“繊細なニュアンス”を大事にしたいと考え、“肌に馴染むアート感”が欲しい。