ル ラボべ 19

BAIE 19(ベ 19)は、長い乾季のあとに降る最初の雨が地面にもたらす芳香、いわゆる“ペトリコール(petrichor)”を表現するフレグランス。「ジュニパーベリー(Juniper Berry)、パチョリ(Patchouli)、グリーンリーフが雨に濡れそぼった“乾燥から解放された大地”」をイメージ。水を含む“爽やかさ”と植物や土っぽさの“グリーン感”、そこにわずかな苦みやスモーキーな奥行きが加わります。
ル ラボ自身は「本当はWater 19と呼びたいほど“湿った”効果」を狙い、雨上がりの静寂や“大地を潤す恵み”を香りで表現したと説明しています。一方で、口コミの中には「雨というより“土”や“墨汁”を感じる」「ややゴムっぽい、樟脳っぽい匂いがする」「ルームフレグランスとして楽しみたい」などの声もあり、“ペトリコール系”の香りが好みかどうかで評価が分かれる傾向があります。
香りの構成
※ ル ラボは香りのピラミッドを公式に発表していないので推測に基づきます。
- トップノート
- ウォータリー・オゾニックな雨の香り + ジュニパーベリー (Juniper Berry) の苦み:噴霧直後から、“雨”や“濡れた空気”を思わせるウォータリー(マリンにも近い)な清涼感が広がり、そこにジュニパーベリーのやや松や杜松のような苦みを伴うグリーン感が混ざります。「乾いた大地が雨に打たれ、一気に潤う瞬間」を想起させるみずみずしいペトリコールのニュアンスが特徴的。人によっては「きゅうりやメロンのような青い香り」を感じる場合も。
- ミドルノート
- グリーンリーフ (Green Leaves) の青み:水を吸った植物の生き生きとしたグリーンノートが中心に現れ、わずかにハーバル(ハーブっぽい)な側面も感じられます。ジュニパーベリーの苦みが落ち着くと、青々しい葉や湿った草のニュアンスが強まり、雨に濡れた大地や植物の情景が浮かび上がるような自然味が際立ちます。口コミでは「雨上がりの森」「スッと落ち着くような清涼感」を好む声もある一方、「雨というより墨やインクのよう」と感じる人もいて、印象には個人差が大きいようです。
- ラストノート
- パチョリ (Patchouli) の土っぽいウッディ感:パチョリは土や木を感じさせる深いウッディノートを持ち、乾いた苦みやわずかなスモーキーさも伴います。フレッシュな雨の表情から、時間とともに土っぽい渋みがじわりと浮かび上がり、香りを落ち着いた大地の温もりへ導く。「最後にやや甘さも感じる」「墨汁っぽさがより強くなる」など意見はさまざまですが、いずれにせよ“ペトリコール的湿度”を象徴する静かで奥深い余韻を楽しめます。
おすすめの季節と時間帯
春 夏 秋 冬
日中 夜
男性向け、女性向け
男性 女性
ウォータリー&グリーンという点では非常にユニセックス。ただし雨に濡れた土のような世界観やパチョリの苦みが「お洒落な自然派」として女性ウケがやや高いケースもあるとされます。女性60%:男性40%程度の人気で、性別を問わず自然の香りや土っぽい香りが好きな方に好まれる印象です。
属性
フレグランスホイールとは?分類
- フレッシュ系・・・ウォーター / マリン、グリーン
- ウッディ系・・・ウッド
雨上がりを思わせるウォータリーな清涼感と、ジュニパーベリーやグリーンリーフの青々しさ、そして最後にパチョリの深いウッディ感で締めくくる香り。人によっては「少し甘さ」や「インクのような雰囲気」を感じるため、単なるフレッシュ系に留まらない奥行きがあるのも特徴です。
補足分類(18の属性からの分類)
- ウッディ
- グリーン
- マリン
ウォータリーで雨を感じさせる効果(マリン)。ジュニパーベリー、グリーンリーフ(グリーン)。パチョリによる土っぽい木の苦み(ウッディ)。
持続時間
オードパルファム
- 香料の濃度・・・約8~15%
- 持続時間・・・約5~6時間
べ 19の香りが似合うイメージ・人物

雨の音を聴きながら植物を育てる“アンブレラガーデナー”
- 植物と雨の関係に強い興味を持ち、わざと屋根のない場所に植物を植えて“雨水の力”を観察するガーデナー。
- 雨の日には傘を差しながら長靴で庭を巡回し、葉が潤って活き活きする様子を見るのが喜び。
- 近づくと、少し土っぽくて青い匂いが混ざり合った、どこか冷んやりした優しい香りを纏っている。
昼間の少人数図書館で静かに研究する“林学専攻の大学院生”
- 森林や土壌の研究を進めており、通い慣れた図書館で専門書とにらめっこする日々。
- 外で土や植物に触れるのが好きで、室内でもどこか“森の空気”をまとった雰囲気を湛えている。
- 本人は香りの主張を意図していないが、近づくと青く苦い草の香りと湿った土のやさしさが混じったような香りがする。
薄曇りの日に駅のホームで電車を待つ“都会の孤高”
- 大都市に住みながらも大量消費社会や派手な流行に馴染まない、一種の“カッコいい無関心”を貫くタイプ。
- グレーやカーキのアースカラーを好むファッションで、駅のホームで電車を待ちながら音楽を聴いている。
- 近寄ると、まるで降り出した雨のように清涼感があり、土っぽい苦みにも似た香りが静かに漂い、“自然派”と想像させる。
夕立の降った山小屋でコーヒーを沸かす“山岳ソロ旅人”
- 山の天候変化を楽しみながら一人でトレッキングし、突然の夕立をやり過ごすために山小屋へ避難。
- 外は雨と土が混じり合う芳香が充満しており、しっとりした空気にコーヒーの蒸気がふわりと溶け合う。
- 久々に感じる雨の恵みにホッとする一方で、黙々と地図を広げて次の行程を考える姿が、真面目でストイックな印象を与える。
夏の夜、屋外シアターで映画を撮影する“インディペンデント監督”
- スモールチームで映画制作を行い、夏の夜に灯りの少ない屋外シアターを舞台に撮影をしている。
- 地面は乾燥していたが、運良く雨が降って湿り気を帯び、シーンの演出にも好影響が出たと喜ぶ。
- 撮影の合間にシャツを羽織り直すと、土と草が混じるような雨の香りがほんのり肌から漂い、スタッフが「あの監督らしい」と微笑ましく思う。
雨上がりの清々しさや、ペトリコール的湿度は暖かい季節に特に心地よいという声が多いですが、パチョリの渋みや土っぽさを活かして、秋冬のしっとりした空気にも似合うとの意見もあります。香り自体は比較的ソフトで拡散力も強すぎないため、オフィスやデイリーシーンでも少量なら使いやすいと好評です。ただし、「好き嫌いが分かれやすい」ため、周囲への配慮やテスターでの試香は必須です。